第三次世界大戦が投資家にもたらすもの[英エコノミスト]
![第三次世界大戦が投資家にもたらすもの[英エコノミスト]](/content/images/size/w1200/2023/11/kevin-schmid-J-NLXWK3ybk-unsplash.jpg)

欧州は何年も前から屠殺場へと向かっており、1914年までには紛争は避けられない状況になっていた。しかし、歴史学者であるナイアール・ファーガソンが2008年に発表した論文で指摘しているように、当時は投資家にとってそのようには感じられなかった。彼らにとって、第一次世界大戦は衝撃だった。勃発の前週まで、債券市場、為替市場、マネーマーケットの価格はほとんど動かなかった。それが大混乱に陥った。1914年8月1日付の本紙は、「シティは戦争の意味を一瞬にして理解した」と書いている。
金融市場は再び、世界的な紛争のリスクを過小評価しているのだろうか? 悪夢のシナリオでは、第3次世界大戦への突入は、ロシア軍がウクライナ国境に集結した2年前に始まった。今日、イスラエルのハマスとの戦いは、国境を越えて波及する恐ろしい可能性を秘めている。米国の軍事支援は、ウクライナとイスラエルの両方にとって極めて重要である。イラクとシリアでは、超大国の基地が、おそらくイランの代理人からの攻撃を受けている。中国が気を取られた大国に乗じて台湾を侵略する時が来たと判断すれば、米国はいとも簡単に3つの戦争に巻き込まれることになるだろう。世界の他の国々は、これらの戦争が連動し、さらに壊滅的な事態に発展する危険性がある。