![米独禁当局はテックと規模に執着し、真に有害な市場権力を見逃す[英エコノミスト]](/content/images/size/w2640/2023/07/400105884--1-.jpg)
米独禁当局はテックと規模に執着し、真に有害な市場権力を見逃す[英エコノミスト]

近年、独占禁止当局たちは、大企業や大きな取引に対する嫌悪感を公言している。米国の連邦取引委員会(FTC)のトップであるリナ・カーンは、何十年もの間、適切な取り締まりを十分に行えていないと発言した後に就任した。規制当局は、アマゾンとグーグルが市場力を乱用しているとして提訴したほか、マイクロソフトによる690億ドルをかけたアクティビジョン・ブリザードの買収を阻止しようとし、ヘルスケア企業アムジェンによるホライゾン・セラピューティクスの買収を阻止しようとしている。
アプローチは欧州でも同様だ。欧州委員会は7月12日、バイオテクノロジー大手のイルミナに対し、がんスクリーニング会社のグレイルを買収のかどで4億3,200万ユーロの制裁金を科した。
このような広範なアジェンダは、規制当局が野心的になりすぎているのではないかという疑問を投げかけるものである。7月11日、連邦地裁はマイクロソフトによるアクティビジョン買収を阻止しようとするFTCの試みを停止した。FTCは上訴する予定だが、これまで買収を阻止してきた英国の独占禁止当局は突然、交渉に応じる意向を示した。