AlphabetがAIと創薬の融合に挑戦

Googleの親会社であるAlphabetは、人工知能を利用して創薬を行う新会社を設立することを先週木曜日に発表した。この新会社は、AIを使ってタンパク質の構造を予測するという画期的な研究を行ってきたDeepMindの成果をベースにしている。

AlphabetがAIと創薬の融合に挑戦
Via Isomorphic Laboratories.

Googleの親会社であるAlphabetは、人工知能を利用して創薬を行う新会社を設立することを先週木曜日に発表した。この新会社は、AIを使ってタンパク質の構造を予測するという画期的な研究を行ってきたDeepMind(Alphabetの子会社・AI研究所)の成果をベースにしている。

Isomorphic Laboratoriesという新会社は、この成功例を活用して、新しい医薬品を特定するためのツールを構築する予定。DeepMindのCEOであるデミス・ハサビスは、IsomorphicのCEOを兼務するが、両社は別々に活動し、時折コラボレーションを行う。

「私は、Isomorphicの初期段階ではCEOを務めるが、DeepMindのCEOには留まり、必要に応じて両社の協力関係を促進し、新会社の戦略、ビジョン、文化を確立する役割を担う。もちろん、AI、生物学、創薬化学、生物物理学、工学などの分野で深い専門知識を持ち、高度に協力的で革新的な環境で働く、世界トップクラスの学際的なチームを構築することも含まれる」とハサビスは声明に書いている。

何年もの間、専門家たちは、さまざまな症状を治療するための新薬をより早く、より安く見つける方法として、AIを指摘してきた。AIは、例えば、潜在的な分子のデータベースをスキャンして、特定の生物学的標的に最も適合するものを見つけたり、提案された化合物を微調整したりするのに役立つ。この2年間で、AIツールを開発する企業には何億ドルもの投資が行われた。

Isomorphicは、薬が体内でどのように作用するかを予測できるモデルを構築しようとしている、とHassabisはStat Newsに語った。

Isomorphicは、これらのギャップを埋めるために、生命現象の予測モデルや生成モデルを構築することに注力し、コンピュータを使って薬の効き目を予測したり、新しい分子を設計したりする計画している。

企業は何年も前から、創薬におけるさまざまな課題に対して人工知能を展開しており、昨年はExscientia、Relay Therapeutics、Valo Healthなどの企業が、新しい取り組みに大きな投資を行っている。また、ジェネンテック、ファイザー、メルクなどの大手製薬会社も、自社のモデリング機能に投資している。

Hassabisは、自社で医薬品候補のパイプラインを開発するのではなく、モデルのプラットフォームをサービスとして販売することを目指すかもしれないと述べている。

DeepMindにとって、創薬企業を立ち上げるというアイデアは以前からあったが、ここ2、3年は、同社のタンパク質フォールディングプロジェクトが盛り上がるにつれて、議論が活発化。

Hassabisは、予測モデルの潜在的なターゲットとして、タンパク質-タンパク質相互作用、低分子設計、結合親和性、毒性分析を挙げている。しかし、Isomorphicのどの研究ラインが成功するかは、いくつかの外的要因に左右される。

主要な要因のひとつは、トレーニングデータの入手可能性だ。AlphaFoldは、世界中の研究室で生成された何十万もの実験的な構造が詰まった、オープンソースのタンパク質データバンクで学習した。しかし、医薬品の候補とその性能に関する応用データは、多くの場合、独自のデータベースに格納されている。

自社のアルゴリズムを完成させるために、莫大な費用をかけて社内でデータを作成している製薬会社がある。Isomorphicはどのようにしてそのデータにアクセスするのだろうか。

Isomorphicの当面の課題は、深層学習の専門家、計算生物学者、医薬品化学者、生物物理学者、エンジニアなどからなる学際的なグループのスタッフを揃えることだ。Alphabetの傘下にあるのは、この会社だけではない。高齢化社会に特化した同社の子会社であるCalico Labsは、独自の医薬品開発部門を持っており、独自に30人以上の求人を出している。