メタ、暗号通貨Diemの代替案となる「アプリ内通貨」を検討か

メタ、暗号通貨Diemの代替案となる「アプリ内通貨」を検討か
Photo by Alex Haney on Unsplash

Metaは仮想通貨Diemの提供を諦めたがが、同社はまだ通貨の野望を持っているようだ。フィナンシャル・タイムズの報道によると、 FacebookとInstagramの親会社である同社は、従業員が 「Zuck Bucks」(ザッカーバーグ・ドルの意)と呼ぶ仮想通貨を含む、いくつかの選択肢を持っていると伝えられている。

Metaは、世界的な暗号通貨(最初はLibraと呼ばれていたが、最終的にはDiemと改名された)の創設に向けた取り組みを、世界中の金融規制当局の激しい反発に直面し、断念している。

Zuck Bucksは、Metaの創業者で会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグにちなんで名付けられたようだが、暗号通貨になる可能性は「低い」そうだ。「その代わり、Metaは、人気の子供向けゲームRobloxのRobux通貨など、ゲームアプリで使われているような、会社が一元管理するアプリ内通貨の導入に傾いている」と、FTは伝えている。RobloxはRobuxを販売する巨大なビジネスを構築しており、Metaは自社のプラットフォームでその成功の一部を模倣しようとする可能性がある。

Metaはブロックチェーン製品から完全に距離を置いているわけではなく、FacebookでのNFTの投稿と共有も検討している。FTによると、同社は5月中旬にそのための試験運用を開始する計画で、その直後にMetaは「NFTの所有権に基づくFacebookグループのメンバーシップと、NFTの鋳造のための別の」テストを行う予定だ。FTは以前、1月にFacebookとInstagramにおけるMetaのNFT計画の一部について報告し、ザッカーバーグは3月にNFTがInstagramに導入されることを発表している。

アクシオン有料購読、初月無料キャンペーン

毎月70本追加される一流海外メディアとオリジナル記事にアクセス

1ヶ月無料で購読する

さらに、Metaは「ソーシャルトークン」または「レピュテーショントークン」を模索しており、これらは「例えばFacebookグループでの有意義な貢献に対する報酬として発行される可能性がある」とFTは報じている。同社はまた、中小企業向け融資のような従来の金融サービスも検討しているようだ。

Zuck Bucksやその他の噂されているプロジェクトがどうなるのか、そしてそれらがMetaの最近のトラブルを克服するのに役立つかどうか、注視が必要だ。しかし、Facebookの計画の大ファンであると思われる著名人がいる。元Twitter CEOのジャック・ドーシーだ。

Read more

宮崎市が実践するゼロトラスト:Google Cloud 採用で災害対応を強化し、市民サービス向上へ

宮崎市が実践するゼロトラスト:Google Cloud 採用で災害対応を強化し、市民サービス向上へ

Google Cloudは10月8日、「自治体におけるゼロトラスト セキュリティ 実現に向けて」と題した記者説明会を開催し、自治体向けにゼロトラストセキュリティ導入を支援するプログラムを発表した。宮崎市の事例では、Google WorkspaceやChrome Enterprise Premiumなどを導入し、災害時の情報共有の効率化などに成功したようだ。

By 吉田拓史
​​イオンリテール、Cloud Runでデータ分析基盤内製化 - 顧客LTV向上と従業員主導の分析体制へ

​​イオンリテール、Cloud Runでデータ分析基盤内製化 - 顧客LTV向上と従業員主導の分析体制へ

Google Cloudが9月25日に開催した記者説明会では、イオンリテール株式会社がCloud Runを活用し顧客生涯価値(LTV)向上を目指したデータ分析基盤を内製化した事例を紹介。従業員1,000人以上がデータ分析を行う体制を目指し、BIツールによる販促効果分析、生成AIによる会話分析、リテールメディア活用などの取り組みを進めている。

By 吉田拓史
Geminiが切り拓くAIエージェントの新時代:Google Cloud Next Tokyo '24, VPカルダー氏インタビュー

Geminiが切り拓くAIエージェントの新時代:Google Cloud Next Tokyo '24, VPカルダー氏インタビュー

Google Cloudは、年次イベント「Google Cloud Next Tokyo '24」で、大規模言語モデル「Gemini」を活用したAIエージェントの取り組みを多数発表した。Geminiは、コーディング支援、データ分析、アプリケーション開発など、様々な分野で活用され、業務効率化や新たな価値創出に貢献することが期待されている。

By 吉田拓史