
イカゲームでも1カ月で圏外 瞬発的に消費されるNetflixドラマ
Netflixコンテンツの消費はたった一カ月に凝縮されている。Netflixは来年330億ドルを費やす予定のディズニーのような競合他社と歩調を合わせるためにはさらに予算を増やし続ける必要がありそうだ。
Netflixは定期的にヒットするオリジナル番組をリリースしているが、新しいデータはこれらのシリーズはリリース後1ヶ月を過ぎるとかなりの数の視聴者を維持できないことが示唆している。これは、世界のデジタルコンシューマーのコンテンツ消費サイクルが高速化している証拠の一端かもしれない。
エンタテインメントコンテンツのインサイトプロバイダーであるWhip Mediaが運営する「TV Time」アプリユーザーの間で2021年に最も視聴されたNetflixの新作10作品のうち、事実上すべての作品で、デビュー月以降、TV Timeアプリでの自己申告による視聴率が大幅に低下した。TV Timeは、全世界で月間280万人のユーザーが、見たことのある映画や見たいテレビ番組を追跡していると報告しているアプリだ。
米メディアVarietyが引用したデータによると、例えば、1月14日現在、「TV Time」アプリの全世界のユーザーのうち、「イカゲーム」を見たと回答した人の73%はこの韓国ドラマがデビューしてから1ヵ月間に見たと回答している。1月14日時点でTVタイムに「イカゲーム」を視聴したと自己申告したユーザーのうち、初放送から2ヶ月目に視聴したのはわずか20%だった。
また、「暗黒と神秘の骨」「ウィンクス・サーガ: 宿命」「スイート・トゥース: 鹿の角を持つ少年」は、デビュー後1ヶ月目と2ヶ月目の自己申告視聴率の差が50ポイント以上となっている。
ヒット作の「Lupin/ルパン」「そしてサラは殺された」、「スカイ・ロッホ -赤い空の向こうに-」は、発売後1ヶ月以内に、1月14日時点での自己申告による生涯視聴率50%以上を獲得できなかった(対象者の半分以上が観なかった)。
Whip Mediaの分析結果は、コネクテッドTV分析会社のTVisionがVariety Intelligence Platformに独占的に提供した視聴率データによって裏付けられている。この分析会社は、パネルメンバーの中で最も視聴された2021年公開のNetflixオリジナル作品10作品の大半が、公開後1ヶ月目に視聴率のピークを迎えたことを明らかにした。