ゼロコロナ政策の代償を示唆する中国の経済データ
ロックダウンが続く上海。Photo by Pete Wright

ゼロコロナ政策の代償を示唆する中国の経済データ

過去最悪のコロナの流行に直面した中国は集団検疫、厳しい戸締まり、国境管理を拡大して実施している。18日に発表された公式データは、この対策が世界第二の経済大国である中国に厳しい犠牲を強いていることを示している。

吉田拓史

[著者:Keith Bradsher]北京 ― 過去最悪のコロナの発生に直面した中国は、集団検疫、厳しい戸締まり、国境管理を拡大して実施している。この対策はまだ有効かもしれないが、18日に発表された公式データは、世界第二の経済大国である中国に厳しい犠牲を強いていることを示している。

今年1〜3月の中国経済は、前年同期比4.8%増となった。このペースは昨年末の3カ月をかろうじて上回っただけで、迫り来る問題も見え隠れしている。

その成長の多くは1月と2月に記録されたものである。先月は、南部の技術中心地である深圳、そして国内最大の都市である上海と他の重要な産業拠点が閉鎖され、経済活動が鈍化した。ロックダウンは組立ラインを停止させ、労働者を足止めし、トラック運転手を閉じ込め、港を麻痺させた。何億人もの消費者が家に閉じこもった。

国家統計局が月曜日に発表したところによると、消費者が消費しているかどうかを示す重要なサインである小売売上高は、3月には前年同月比で3.5%減少した。工場生産高は5%増加したが、これは最初の2ヶ月で記録したペースより遅かった。輸入は、今年の最初の2ヶ月間は好調であったが、先月は輸送の障害もあり、わずかに減少した。

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