
メタは2021年にメタバースに100億ドルを費やし、利益を引き下げた
【ニューヨーク・タイムズ】メタは2021年にメタバースに100億ドルを費やし、利益を引き下げた。マーク・ザッカーバーグは昨年、自分の会社がメタバースに全力で取り組むと言っている。
【ニューヨーク・タイムズ、著者:Mike Isaac】マーク・ザッカーバーグは昨年、自分の会社がメタバースに全力で取り組むと言った。2月上旬にはその移行にかかるコストを示した。
ザッカーバーグがフェイスブックとして創業したメタは、バーチャルリアリティ(VR)のゴーグルやスマートグラスなど、まだ発売されていない製品を作っているリアリティラボ (Reality Labs)部門が、事業を構築するために2021年に100億ドル以上の損失を出したと2月上旬に発表した。それらの製品は、ザッカーバーグが提唱するメタバース(人々が異なるソフトウェアやハードウェアのプラットフォームで仮想世界や体験を共有する次世代のインターネット)の構想の鍵となるものだ。
メタがハードウェア部門の業績を明らかにしたのは初めてのことだった。これまで同社は、VRヘッドセットのような製品が、ソーシャルネットワーキングやデジタル広告に依存する同社のビジネス全体の中で、ごく一部であることを理由に、ハードウェア部門の業績を公表していなかった。メタバースに100億ドルを投資することは、フェイスブックが2014年にOculus VR事業を買収するために支払った金額の5倍以上、2012年にインスタグラムを買収するために支払った金額の10倍以上になる。
この支出がメタバースの四半期利益の足を引っ張り、12月に終了した3ヵ月間の収益が前年同期比20%増の337億ドルであったにもかかわらず、8%減の103億ドルにとどまった。ウォールストリートのアナリストは、収益が334億ドル、利益が109億ドルと予測していた。