メタの「メタバース実店舗」の狙いとは?
同社初の小売店は、MetaのVRおよびARに特化した開発が数多く行われているカリフォルニア州バーリンゲームに置かれ、一般の人がMetaのあらゆる物理的製品を試用して購入できるようにする。
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メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms)は5月9日にカリフォルニア州バーリンゲームでメタバースを売り込むための実店舗をオープンすると発表した。
Meta Storeというこの店舗では、同社がさまざまなブランドの傘の下で販売しているすべての物理的製品、特にMeta Quest 2 VRシステム(旧Oculus Quest 2)が展示される予定。同社初の小売店は、MetaのVRおよびARに特化した開発が数多く行われているカリフォルニア州バーリンゲームにある1,550平方フィート(約144平米)のスペースに設置され、一般の人がMetaのあらゆる物理的製品を試用して購入できるようにする。
来場者はMeta Quest VRシステムでさまざまなゲームやアプリを試すことができる。このシステムには、VRユーザーが見ているものをヘッドセットの外にいる人に見せるための「デモウォール」が完備されている。このデモステーションにはカメラが設置され、ゲームプレイの様子を撮影し、現実と仮想の映像を合成した30秒間の「複合現実」ビデオクリップにアクセスすることができる。
Meta Storeでは、カメラ付きのレイバンシェードシリーズや、ビデオ通話システム「Portal」などが販売される予定だ。
昨年末、近々オープンする店舗の仕様の多くを正確に詳述したニューヨーク・タイムズの報道によると、同社は少なくとも2020年から小売店舗に関心を持っていたようだ。同紙が閲覧した社内文書によると、店舗の目的は、世界を「よりオープンでつながった」ものにすること。また、「判断のいらない旅」でヘッドセットを試しながら、「好奇心、親近感」といった感情や、「歓迎されている」という感覚を呼び起こすことも意図している、という。
近年、メタは実験的に実店舗を持つようになった。空港に「ポップアップ」キオスクを開設し、マンハッタンのソーホー地区にはOculusハードウェア製品を展示するポップアップストアを開設した。また、2018年には、より多くの中小企業をプラットフォームに取り込むことを目的に、メイシーズとのポップアップ店舗を展開していた。