過熱するAI人類絶滅論の負の側面
UnsplashGoogle DeepMindが撮影した写真

過熱するAI人類絶滅論の負の側面

AIの脅威によって人類の絶滅を示唆する言説が飛び交っている。リスクの指摘は重要だが、報道やSNSを通じて過剰反応を引き起こし始めており、負の側面が顕在化している。

AIの脅威によって人類の絶滅を示唆する言説が飛び交っている。リスクの指摘は重要だが、報道やSNSを通じて過剰反応を引き起こし始めており、負の側面が顕在化している。


4月、AIの害に関する上院公聴会で、OpenAIのCEOであるサム・アルトマンは、この技術がもたらす重大な危険性から、議会に規制を求めた。

5月下旬、非営利団体「センター・オブ・AIセーフティー(Center for AI Safety)」に掲載された、AIが「人類絶滅のリスク」につながりうるとして対策を求める書簡には、アルトマン、Google DeepMindのデミス・ハサビスCEO、Anthropicのダリオ・アモデイCEOといった、テクノロジー企業のトップが署名。カナダ・トロント大のジェフリー・ヒントン名誉教授、モントリオール大のヨシュア・ベンジオ教授ら著名学者らも名を連ねた。

サンフランシスコに拠点を置くこのグループは、350人以上のエンジニア、経営者、研究者が署名した1文の声明の中で、基本的にAIを人類に対する存亡の危機と位置づけている。「AIによる絶滅のリスクを軽減することは、パンデミックや核戦争といった他の社会的規模のリスクと並んで、世界的な優先事項であるべきだ」と、センターは声明で述べている。

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