AI、あるいはアルゴリズムが労働者を支配し、搾取するというサイエンスフィクション顔負けの職場がすでに現実のものになっています。

Amazonのミネソタの物流センターで働くソマリア人が大半を占める臨時従業員は、2018年に労働組合を結成し、継続的に組合活動を行う過程で、倉庫作業者をアルゴリズムで管理し、そのレーティングからもれる者を解雇するという管理手法を実施していたことが明るみに出ました。また、労働組合は、Amazonが雇用契約を改めるまでは、ソマリアの移民たちは最低賃金以下での雇用だった、とも主張しています。

労働組合のAbdi Museによると、従業員の仕事はすべて中央集権的なシステムによって監視されており、システムが設定する、生産性の評価値が一定の数値を下回ると、叱責を受けることになります。それが三回繰り返されると、臨時雇用者は解雇されるため、評価値を維持するため、トイレに行くのをためらう人もいます。Museが組織化したAmazonの臨時従業員の大半は、ソマリア移民で、本国にお金を送金しており、解雇されることを敏感に恐れるのです。

それだけでなく、彼らが本国送金が必要な移民であるという事実は、Amazonに対する交渉力を失い、最低賃金よりも低い給与を受け入れる素地にもなります。Economic Roundtableの報告は、カルフォルニア州のAmazonの物流センターでは、86%が最低賃金以下で働いている、と説明しています。2017年の、物流センター労働者の年間収入は2万585ドルで、郡の最低賃金の半分を少し上回るに過ぎなかった、と報告書は言います。

このようなAIによる「人間管理」はAmazonに限った話ではありません。カナダの移民労働者のための市民団体"Justicia for Migrant Workers"によると、カナダの農業セクターでも、監視技術を使い、システムが仕事のペース管理と生産性レベルを指示するという「生産性管理」を実行していることがわかりました。

フィラデルフィアのマリオットホテルでは、ハウスキーパーに利用を義務付けたモバイルアプリが、従業員の仕事のキャパシティを遥かに超えた、仕事を要請していました。マネージャーが部屋の割り当てをオンデマンドで提供できるようにする新しいツールは、実際には、ホテルフロアをジグザクに行動することを強いるため、従業員の仕事を難しくし、彼らを疲弊させました。

アルゴリズムで人間の生産性を管理するのは、AIの誤った活用ではないだろうか。大変な仕事を機械に委託して、人間はもっと高次の仕事に移るか、余暇を過ごせる社会実装を探していきたいところです。

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