アマゾン、労組結成が決定的か

これまで労働組合の結成を防ぎ続けてきたアマゾンだが、政府サイドの圧力で防壁を守れるか危うくなってきた。労働者不足により労働者側の交渉力も高まっており、全米最大級の雇用者の組織化は不可避な情勢だ。

吉田拓史

要点

これまで労働組合の結成を防ぎ続けてきたアマゾンだが、政府サイドの圧力で防壁を守れるか危うくなってきた。労働者不足により労働者側の交渉力も高まっており、全米最大級の雇用者の組織化は不可避な情勢だ。


アマゾンは、12月下旬、独立行政機関の全国労働関係委員会(NLRB)との全国規模の和解の一環として、倉庫で働く従業員が職場でより簡単に組織化できるようにすることに合意した。大規模な和解案は、全米最大の電子商取引企業であるアマゾンの労働者を組織化する橋頭堡を築く絶好の機会となりそうだ。

この和解案では、アマゾンは過去および現在の倉庫労働者(100万人以上と思われる)に権利に関する通知を電子メールで送り、建物内での組織化をより柔軟に行うとしている。また、不当労働行為を調査するNLRBは、アマゾンがこの条件に違反していると判断した場合、アマゾンを提訴することが容易かつ迅速にできるようになった。

和解案は、NLRBの民主党議員たちが、連邦政府の権力を行使して、労組結成の能力を労働者に与えようとしていることを示している。アマゾンはこれまでにも労働局と個別に和解してきたが、今回の和解は全国規模で、組織化への譲歩も含めて、これまでのどの合意よりも踏み込んだものとなっている。

アマゾンの規模は非常に大きく、米国内だけでも75万人以上が同社の事業に従事しているため、今回の和解は史上最大規模の労働者グループに影響することになる。

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