Amazonのグローバル・セキュリティ・オペレーション・センターから漏洩した数十点の文書から、同社が倉庫労働者を監視するために私立探偵の工作員に頼っていたことや、労働組合や環境活動家、その他の社会運動を広範囲に監視していたことが明らかになった。MotherboardのLaura Kaori Gurleyが報じた

Motherboardが入手した内部報告書は、世界中のAmazon施設でAmazonの従業員、ベンダー、資産を保護することを任務とする同社のセキュリティ部門「グローバル・セキュリティ・オペレーション・センター」に勤務するAmazonのインテリジェンス・アナリストが2019年に執筆したものとされる。

Motherboardが入手した報告書によると、Amazonのアナリストは、ヨーロッパ全土の労働者の労働力や組合組織化活動、さらにはフェイスブックやインスタグラムでの環境保護主義者や市民団体の活動を綿密に監視しているという。また、Amazonは倉庫労働者の情報を収集するために、組合破壊活動で知られる、ピンカートン探偵社の工作員を雇っている。

ピンカートンは19世紀に創業された探偵社だが、私立探偵派遣意外にも軍需請負や身辺警護などの幅広いセキュリティを扱っている。この探偵社は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、米国では組合に潜入するために探偵を提供し、製鉄所での組合活動に従事する労働者を脅迫するために暴力団を雇っていた。現在、ピンカートンはスウェーデンの警備会社セキュリタスABの子会社であり、最近では2018年にウェストバージニア州のストライキを監視するために工作員を供給している。

内部メールによると、世界中の同部門の全メンバーが倉庫での労働組織化活動に関する最新情報を受け取っており、その中には正確な日付、時間、場所、活動を報告した情報源、イベントへの参加者数(場合によっては労働活動への参加が予想される人の参加率)、そして「ストライキ」や 「ビラの配布」など、何が起こったかの説明が含まれている。

他の文書では、Amazonの諜報アナリストが、何人の倉庫労働者が組合会議に出席しているか、過剰な労働負荷などの倉庫の条件に対する特定の労働者の不満、テキーラ1本から1万5千ドル相当のスマートウォッチまで、倉庫労働者の盗難事例を綿密に調査していることが明らかになっているという。

さらに報道によると、Amazonの諜報アナリストは、業務の混乱を防ぐために、労働者の組織化や社会運動に関する情報を収集しているようだ。Motherboardが入手した諜報レポートでは、Amazonがソーシャルメディアを利用して、環境活動家のグレタ・トゥンバーグの世界的な気候変動ストライキ運動「Greenpeace」や「Fridays For Future」を含むヨーロッパの環境活動家や社会運動を追跡している。2019年、Amazonは、フランス全土に広がった経済格差是正を求める草の根運動である黄色いベスト運動や、ウィーンでの連帯運動、イランでの国家弾圧に対する抗議運動を監視している。

「他の責任あるビジネスと同様に、私たちは従業員、建物、在庫を安全に保つために、業務内のセキュリティレベルを維持している」と、Amazonの広報担当者であるリサ・レヴァンドウスキーはMotherboardに対して語っている。「これには、必要に応じて法執行機関と連携する内部調査チームの存在も含まれており、私たちが行うことはすべて現地の法律に沿ったものであり、現地当局の全面的な知識とサポートを得て実施されている。これらの活動を扇動したり、私たちが何か異常なことや間違ったことをしていると示唆したりする試みは、無責任で間違っている」

2019年11月の内部報告書では、諜報アナリストは、Amazonがポーランドのヴロツワフの倉庫にたピンカートンのスパイを雇い、潜入させたと書いていた。「ピンカートンの工作員は、2019-11-19から2019-11-21の間にWRO1 ADECCO(ヴロツワフの倉庫)に挿入された。代理店のリクルーターに代わってコーチングを行ったという識別可能な証拠は観察されれなかった」と文書には記載されている。「この仮説を証明/反証するための調査行動は進行中である」

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