CATL、利益急増でEV用電池と蓄電池のリーダーの地位を固める

世界最大の電気自動車(EV)用バッテリーメーカーである寧徳時代新能源科技(CATL)は9日遅く業績報告を行い、2022年の年間純利益が前年比92.9%増の307億人民元(約6,000億円)になった。

CATL、利益急増でEV用電池と蓄電池のリーダーの地位を固める
2020年6月3日(水)、中国福建省寧徳市のCATL本社に展示されている車載電池。Qilai Shen/Bloomberg

世界最大の電気自動車(EV)用バッテリーメーカーである寧徳時代新能源科技(CATL)は9日遅く業績報告を行い、2022年の年間純利益が前年比92.9%増の307億人民元(約6,000億円)になった。

CATLの通年の売上高は152%急増し、過去最高の3,286億人民元(約6.43兆円)となった。同社は総額61億6,000万元の現金配当を実施することを提案した。

第4四半期の連結売上総利益率は22.6%となり、第3四半期の19.3%からさらに改善し、電力・蓄電池ともに収益水準は前四半期比で大幅に改善した。

報告期間中、寧徳時報は電池の販売量が289GWh、前年同期比116.6%増、うち電力用電池システムの販売量は242GWh、前年同期比107.1%増を達成した。 SNEの統計によると、2022年、寧徳時報の電力電池システム使用量の世界市場シェアは37.0%に達し、前年同期比4.0ポイント増、6年連続世界1位となった。エネルギー貯蔵電池システム(蓄電池)出荷量の世界市場シェアは43.4%に達し、2021年の同期比5.1ポイント増、2年連続世界1位となった。CATLは電力とエネルギー貯蔵の双方でチャンピオンになった。

同社は潤沢な研究開発費で知られる。2022年、CATLの研究開発投資は155億1000万元に達し、前年比101.7%増となった。 2022年12月31日現在、同社の研究開発技術者は16,322人で、そのうち博士号取得者は264人、修士号取得者は2,852人、国内特許は5,518件、海外特許は1,065件、出願中の国内・海外特許は合計10,054件である。

CATLは、BYDなど現地のライバル企業との競争が激化しているほか、年初にEV購入に対する国の補助金が段階的に打ち切られるなど、市場でも課題を抱えている。顧客を逃さないため、CATLは同分野の主要自動車メーカーに割引を提供していると報じられている。

Read more

AI時代のエッジ戦略 - Fastly プロダクト責任者コンプトンが展望を語る

AI時代のエッジ戦略 - Fastly プロダクト責任者コンプトンが展望を語る

Fastlyは、LLMのAPI応答をキャッシュすることで、コスト削減と高速化を実現する「Fastly AI Accelerator」の提供を開始した。キップ・コンプトン最高プロダクト責任者(CPO)は、類似した質問への応答を再利用し、効率的な処理を可能にすると説明した。さらに、コンプトンは、エッジコンピューティングの利点を活かしたパーソナライズや、エッジにおけるGPUの経済性、セキュリティへの取り組みなど、FastlyのAI戦略について語った。

By 吉田拓史
宮崎市が実践するゼロトラスト:Google Cloud 採用で災害対応を強化し、市民サービス向上へ

宮崎市が実践するゼロトラスト:Google Cloud 採用で災害対応を強化し、市民サービス向上へ

Google Cloudは10月8日、「自治体におけるゼロトラスト セキュリティ 実現に向けて」と題した記者説明会を開催し、自治体向けにゼロトラストセキュリティ導入を支援するプログラムを発表した。宮崎市の事例では、Google WorkspaceやChrome Enterprise Premiumなどを導入し、災害時の情報共有の効率化などに成功したようだ。

By 吉田拓史