29日(米国時間)の決算発表で、デジタル広告市場は第3四半期に驚くほど強く反発し、明らかになった。市場の大半を制するGoogle(Alphabet)、Facebook、Amazonの決算で広告事業が前年同期比を超える業績を見せたためだ。

この結果は、パンデミック危機が最初に始まったときに支出を削減した後、マーケティング担当者が夏の間に自信を取り戻した兆候を確認している。問題は、新型コロナ患者の新たな急増により、またしても景気が下降するかどうかということだ。

29日に9月までの四半期の決算を発表したテクノロジー企業は、予想を上回る収益の成長を示した。

6月期に公開企業になってから初の減収となったAlphabetのGoogleは、14%の増収を報告した。特筆すべきは、Googleの成長は、広告収入が32%増加したYouTubeによって牽引されていたことだ。

第2四半期に広告収入が激減していたTwitterの広告収入は前年同期比15%増の8億800万ドルで、広告総エンゲージメントは同期間に27%増となった。ライブイベントや以前に延期されていた製品発表会の復活が広告支出の増加を後押ししたと、ネッド・シーガル最高財務責任者(CFO)は同社の決算発表の声明で述べている。

7月に第3四半期までの広告収入の前年同期比10%の成長のみを予想していたFacebookは、代わりに同22%を計上した。Facebookの広告収入は、好調な成長を考えると、大々的に宣伝された広告主のボイコットの影響をあまり受けていないようだ。

Amazonは、ほとんどが広告だとされる収益カテゴリーで51%の成長を記録した。eMarketerのプリンシパルアナリスト、アンドリュー・リップスマンは「より重要なのは、デジタル広告市場が回復したことで、利益がサードパーティの売り手サービスの力強い成長と、アマゾンの高利益率広告事業の大きな加速によって、急騰した」と指摘している。

ビッグテック企業の前触れとしてPinterestとSnapの決算があり、Pinterestが28日に発表した決算では、7−9月の収益が最も高いアナリスト予想をも上回った。月間アクティブユーザー数(MAU)も前年同期比37%伸びた。Snapchatを運営するSnapは、アプリのエンゲージメントが上昇していることから、ユーザー数の増加と収益見通しの改善を示した。

Snapchatは第3四半期に1,100万人のデイリーアクテイブユーザー数(DAU)を追加し、全体で2億4,900万人に達した。Snapのユーザー増加の大部分は「その他の世界」カテゴリーにあり、昨年4月にAndroidアプリへの注力を決定したことで最も大きな恩恵を受けている。具体的には、SnapchatはAndroidデバイスが圧倒的に多いインドで大きな成長を遂げている(ライバルのTikTokは撤退を余儀なくされた)。

eコマース移行に伴いデジタル広告の需要が拡大

「広告市場が予想以上に早く回復している可能性が高まっているように見える」とモルガン・スタンレーは述べており、Snap、AOL、Pandoraはいずれも「1月/2月に近い広告収入の成長率にほぼ戻っている」と指摘している。

モルガン・スタンレーのノートには、成長率が新型コロナ以前のレベルに戻った場合、Google、Facebook、Twitter、Pinterestに対する同社のアベレージ予想の2%から12%の上昇につながる可能性が高いと付け加えられている。Amazonの広告事業も加速する可能性がある。

モルガン・スタンレーは、eコマースの顧客獲得コストも上昇傾向にあるかもしれないと注意を促し、広告の回復が早まることで、買い手を獲得して維持するためのコストが高くなると、第4四半期と2021年上半期の需要の復調が予想よりも弱くなる可能性があると述べている。

消費者の店頭販売からeコマースへの移行は加速しており、当然のことながら、Google, Facebook, Amazonは夏の間にこのトレンドの最大の恩恵を受けた。

オールドメディアでは、状況はそれほど好調ではなかった。NBCユニバーサルは29日、テレビ事業からの広告の減少を報告した。

まだ、確かなことは言えないが、パンデミックは広告産業でも、既に急速に進行していたデジタル化を更に促進するという効果をもたらした可能性がある。