米司法省がApple提訴の可能性

AppleはEpic Gamesとの法廷闘争で最悪の結果を避けることができたが、司法省の独占禁止法の訴追にさらされる可能性が出てきた。

米司法省がApple提訴の可能性
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要点

Appleは、Epic Gamesとの法廷闘争で最悪の結果を避けることができたが、司法省の独占禁止法の訴追にさらされる可能性が出てきた。


The InforamtionのJosh Siscoの調査記事によると、米国司法省はここ数ヶ月の間に、2年前から行っているiPhoneメーカーに対する反トラスト調査を加速させており、訴訟の可能性が高まっていると事情に詳しい関係者は語っている。

夏以降、司法省の弁護士は、Appleとその顧客および競合他社に対し、同社がiPhoneの厳格な管理を維持する方法について質問するなど、調査の動きが活発化しているという。夏にAppleのビジネスパートナーに召喚状も送られたという。

司法省はこの調査のためにさらに多くのスタッフを配置。7月下旬には、2つの保険会社が司法省の訴訟を受けて合併を断念したため、その訴訟を担当していた弁護士の一部がAppleの調査に移ったと、The Inforamtionが引用した関係者は語っている。

ウォール・ストリート・ジャーナルのBrent Kendallによる10月初旬の報道によると、アップル社のApp Store管理方針に異議を唱えるかどうかも検討している。この調査は前政権で開始され、今年に入ってから加速。これらの技術分野の案件については、今後数ヶ月のうちに決定される予定だとされている。

この調査は、大規模なテクノロジー企業の市場支配力に対する世界的な締め付けの中で、司法省と連邦取引委員会(FTC)がGoogle、Apple、Facebook、Amazonに対する監視を強化した2019年にさかのぼる。Appleの場合、SpotifyやMatch Groupを含む多くのアプリ開発者が、世界中の規制当局に対してAppleの反競争行為を公に訴えている。

非合併の独占禁止法の調査は、完了するまでに数年かかることがあり。通常、調査期間終了後、司法省スタッフの弁護士は、訴訟を起こすかどうかについて司法省の幹部に勧告を行う。Appleのケースは、正式な勧告がなされる段階には至っておらず、提訴されない可能性もあるとのことだ。

訴訟の時期や内容に影響を与える可能性のある問題として、司法省の反トラスト部門の次期責任者であるジョナサン・カンターが、上院の承認を得て職務を開始する時期がある。カンターは、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの独占的な力を批判する著名な人物だ。

最近、FortniteのメーカーであるEpic GamesがAppleを相手取って提起した反トラスト法違反の訴訟では、Epic Gamesの訴えの大半認められなかったが、ユーザーがApp Store以外でアプリをダウンロードできるようにすることは聞き入れられた。

判事はAppleが米国の反トラスト法には違反していないが、より一般的なカリフォルニア州の不正競争防止法には違反していると判断。Appleは、開発者が自分のアプリ以外の安価な支払い方法に顧客を誘導することを認めるよう命じられた。両者ともに控訴しており、Appleは判決の結果が出るまで、判決の有効性を保留するよう求めている。

訴訟を担当したYvonne Gonzalez Rogers連邦地裁判事は「Appleが連邦または州の反トラスト法に基づく独占企業であると最終的に結論づけることはできない」との判断を下した。だが、司法省が有効な証拠を伴って提訴した場合は、Appleの弁護団には苦しい展開となるだろう。

一方、EUでは、Appleは2019年にSpotifyが提出した訴状に基づき、反トラスト法違反の容疑をかけられている。10月初めのロイターの報道によると、他の決済事業者がiPhoneの近距離通信チップにアクセスすることを禁止したことについて、EUの告発を受ける見通しだ。非接触式決済を可能にするこのチップは、Apple Payでしか利用できない。