ソフトバンクG、エリオットから自社株買い圧力ーFT報道
ソフトバンクGは、同社株式を大量に保有しているアクティビスト・ヘッジファンドのエリオット・マネジメントを含む一部の投資家から、低迷する株価を復活させるため、自社株買いをするよう要求されているという。
ソフトバンクGは、同社株式を大量に保有しているアクティビスト・ヘッジファンドのエリオット・マネジメントを含む一部の投資家から、低迷する株価を復活させるため、自社株買いをするよう要求されているという。
フィナンシャル・タイムズ(FT)が引用した交渉を知る人物によると、ソフトバンクGが11月8日に四半期決算を発表することを受けて、数週間で自社株買いが社内で議論されていたとのことだ。
また、複数の投資家がFTに対し、過去1カ月の間にソフトバンクとその経営陣と直接、自社株買いについて話をしたと述べている。名前を伏せたある大口投資家はFTに対し、「株主には深い不満がある」と述べている。
「また、ソフトバンクGが過去に行った大規模な買収(英国のチップデザイナーであるArmの買収など)のように、孫正義CEOが何か変革をもたらす取引をしようとしていることを示唆すれば、それが起爆剤になるかもしれないが、創業者のビジョンの提示だけでは、もはや株価を上げることができないのは明らかだ、という意見もあった」とFTは書いている。
「自社株買いの発表は、このレベルでは株価の底上げになる。これはポジティブなことだが、一部の投資家が待ち望んでいる大きなジャンプをもたらすものは何かという大きな疑問には答えられない」と、何年も株を保有しているある投資家はFTに語ったという。
ソフトバンクGの株価は3月中旬に10,700円台でピークを迎えたが、それ以降は42%下落している。2021年3月以降の株価下落は、ソフトバンクが昨年発表した自社株買いの終了時期とほぼ一致。このプログラムにより、最終的に230億ドルの株の自社株買いが行われ、株価は2020年の最安値から今年の最高値まで約300%上昇した。
「マサは心配しているに違いない。ソフトバンクの士気はかなり低い」と、中国での弾圧に加え、最近ではビジョン・ファンドの上級幹部が相次いで退社したことを受けて、FTが取材した事情に詳しい関係者は語った。その人物は、自社株買いは「永久的な解決策」ではないと付け加えた。
この報道自体がソフトバンクGの投資家を基点としたもので、自社株買いを迫る目論見を秘めたものである可能性がある。
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