ゴールドマン・サックス、5億ドルのデータセンターへの投資を決定
ゴールドマン・サックス(GS)は21日、5億ドルを投資して新しいデータセンター開発プラットフォームであるGlobal Computeを設立した、と発表した。GSはプライベート・キャピタルを扱うマーチャント・バンキング部門(MBD)を通じ、Global Computeに投資を行う。
ゴールドマン・サックス(GS)は21日、5億ドルを投資して新しいデータセンター開発プラットフォームであるGlobal Computeを設立した、と発表した。
GSはプライベート・キャピタルを扱うマーチャント・バンキング部門(MBD)を通じ、Global Computeに投資を行う。MBDは当初、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋、ラテンアメリカに展開する約15億ドルの短期投資を可能にするため、最大5億ドルの株式資本を提供することを約束した。
この新ベンチャーは、ホールセールデータセンターの最大手であるDigital Realtyの共同設立者兼最高投資責任者を務めた業界のベテラン、スコット・ピーターソンが率いることになる。ピーターソンは、データセンター業界で18年以上、不動産投資で30年以上の経験を持っている。2004年から2018年までDLRに在籍していた間、ピーターソンはすべての投資活動を指揮し、「M&Aと開発の両方で170億ドルの取引を担当していた」と紹介されている。
他にも数名の元Digital Realty幹部がGlobal ComputeチームのPetersonに参加している。COOのクリストファー・ケニーはDigital Realtyの共同創業者でもあり、スティーブン・テイラーはDigital Realtyで同様のポストを務めた後、ヨーロッパの責任者に就任する。
先週、Global Computeは最初の買収を行い、MCI CapitalとMezzanine Managementが管理するファンドのコンソーシアムから、ポーランドの大手データセンタープロバイダーATMを買収した。ATMはワルシャワに本社を置き、急速に成長する中・東欧のデータセンター市場へのアクセスをGlobal Computeに提供している。
GSの参入は、世界的な投資家によるデータセンター分野への巨額投資の最新のもの。この傾向は、データセンター業界が成熟してきたことを物語っています。データセンター業界は、特にホールセール・データセンター事業において、優れたテナントの信用力と高いリターンを提供する不動産資産クラスへと発展してきた。
安定した不動産投資として捉えられたデータセンターには、世界的に有名な投資会社が投資する例が増えている。
- KKRはGlobal Technical Realty (GTR)を設立し、ヨーロッパ全域で25億ドル以上を投資しデータセンターを開発。
- ベインキャピタルは、ナスダックで5億4,000万ドルのIPOを行い、チンダタ・グループ・ホールディングスを株式公開した。
- グローバルインフラファンドのEQT Infrastructureは、エッジコンピューティングとハイパースケールデータセンター市場の両方で主導的な役割を果たしてきたEdgeConneXを買収した。
- シンガポールの政府系ファンドGICは、米国のEdgeCore Internet Real Estateや欧州のエクイニクスのxScale hyperscaleイニシアチブなど、3大陸にわたるデータセンター事業を支援してきた。
- アブダビ首長国の政府系ファンドであるムバダラ・インベストメント・カンパニーは、Cologix5億ドルを投資した。
ゴールドマン・サックスのマネージング・ディレクターであるレナード・シーバースは、声明の中で、次のように述べている。「私たちは、コンピューティングとストレージの需要の増加に牽引されるデータセンター分野に大きなチャンスがあると考えており、ゴールドマン・サックスのグローバルなリソースに支えられたGlobal Computeチームは、その需要を満たすためのワールドクラスのソリューションを提供できる独自の立場にあると信じています」。
Photo: "Unleashing the Potential Of Women Entrepreneurs Through Finance and Markets" by World Bank Photo Collection is licensed under CC BY-NC-ND 2.0