COVID-19パンデミックの間、多くの人が在宅で仕事をしているため、ブルージーンズはこれまで以上に人気のあるワードローブの選択肢となっている。しかし、ほとんどの人は、快適なジーンズや他の衣類の洗濯中に流されるミクロの残滓のことを考えていない。「Environmental Science & Technology Letters」に投稿された論文の中で、研究者たちは、廃水だけでなく、湖や遠隔地の北極圏の海洋堆積物からもインディゴデニムのマイクロファイバー(細長い小さな粒子)を検出したことを明らかにした。

過去100年以上にわたり、デニム・ブルージーンズの人気は絶大なものとなり、多くの人がほぼ毎日このタイプの服を着ています。研究によると、デニムやその他の生地を洗濯すると、マイクロファイバーが排水中に放出されることがわかっています。ほとんどのマイクロファイバーは廃水処理場で除去されるが、一部のマイクロファイバーは廃水の排出によって自然環境に放たれる可能性がある。

ブルージーンズのデニムは天然の綿セルロース繊維で構成され、性能と耐久性を向上させるために合成インディゴ染料やその他の化学添加物で処理されている。トロント大学教授のMiriam Diamond、同大学大学院生のSamantha Atheyらのチームは、ブルージーンズが人為的なセルロースマイクロファイバー(CMF)の水生環境への主要な供給源であるかどうかを疑問視した。

研究者らは、顕微鏡とラマン分光法(光の性質を調べることにより、物質の分子構造や結晶構造などを知る手法)を組み合わせて、カナダで採取した様々な水サンプル中のインディゴデニムのマイクロファイバーを同定し、数えることに成功した。インディゴデニムは、五大湖、カナダのトロント近郊の浅い郊外湖、カナダの北極諸島から採取した堆積物に含まれるマイクロファイバーのうち、それぞれ23、12、20%を占めていた。五大湖の堆積物にはデニムマイクロファイバーが多く含まれており、研究チームはレインボースマルトと呼ばれる魚の消化管からもデニムマイクロファイバーを1本ではあるものの検出した。

研究者らは、排水中のマイクロファイバーの濃度から、研究対象の排水処理場からは1日に約10億本のインディゴデニムマイクロファイバーが排出されていると推定している。洗濯実験では、使用済みのジーンズ1本の洗濯1回で約5万本のマイクロファイバーが放出されることがわかりました。研究チームは、マイクロファイバーが水生生物にどのような影響を及ぼすかは分かっていないが、デニムのマイクロファイバー汚染を減らすための現実的な方法は、消費者がジーンズを洗濯する頻度を減らすことだという。

さらに、北極圏でブルージーンズからマイクロファイバーを発見したことは、人間が環境に与える影響を示す有力な指標になると研究チームは付け加えている。

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