アドビは21日、Photoshopのバージョン22.0のアップデートをリリースした。その中には、空の置き換えツール、AIエッジ選択の改善、そして今回の目玉である、Adobeが「ニューラルフィルター」と呼ぶ画像編集ツール群が含まれている。

これらのフィルターには、シンプルなオーバーレイやエフェクトだけでなく、特にポートレートなどのより深い編集を可能にするツールも含まれている。ニューラルフィルターを使うと、Photoshopは被写体の年齢や表情を調整し、「喜び」「驚き」「怒り」などの感情を簡単なスライダで増幅したり、減らしたりすることができる。誰かのメガネを外したり、シミを滑らかにしたりできる。奇妙なフィルターの一つは、ある人から別の人にメイクを転送することもできる。数回クリックするだけで、簡単に微調整したり、完全に反転させたりすることができる。

フィルターのうち2つは完成した機能として提示されているが、6つは「ベータ」ツールとして表示されており、さらに8つは名前だけが記載されており、ユーザーはアクセスを要求しなければならない。異なるフィルターとそれぞれの階層の完全なリストは以下で見ることができる。

これらの効果を実現するために、アドビはGAN(敵対的生成ネットワーク)という機械学習技術の一種の力を利用している。処理の一部はローカルで行われ、一部はクラウドで行われるが、各ツールの計算能力に応じて、各フィルタの適用にかかる時間はわずか数秒だ。

これらのフィルターの多くは、AI画像編集に詳しい人にはおなじみのものだ。何年も前から論文やデモで紹介されているようなツール。しかし、このような技術が、Photoshopのようなコンシューマー向けの大企業のヘッドライン機能へと発展することは、常に重要なことだ。

この種の機能についてはいつものように、証明は編集の中にあり、ニューラルフィルタの実際の有用性は、Photoshopの多くのユーザーがどのように反応するかにかかっている。しかし、The Vergeが見たバーチャルデモでは、新しいツールは高速で高品質な結果をもたらした(顔の表情調整ツールは見ていないが)。これらのAIを使った編集は完璧ではなく、ほとんどのプロのレタッチ担当者は、その後に自分で調整をしたいと思うだろうが、多くの編集作業をスピードアップしてくれそうだ。

アドビが他のチームがAI画像編集ツールを開発している中で、他のチームよりも優れている点の一つは、年齢、人種、性別などを問わず、膨大な数の画像がストックフォトのカタログに掲載されていることだ。アドビの研究者は、データセットのバランスを調整することで、アルゴリズムのバイアスを最小限に抑えることが容易になったという。

AIに焦点を当てたPhotoshopの競合他社の中には、このような文化を取り入れることで差別化を図っているものもある。例えば、Runway MLのようなプログラムは、ユーザーが自分のデータを使って機械学習フィルターを訓練することを可能にするだけでなく(Photoshopにはないもの)、ユーザーが最新のツールを共有したり、実験したりすることを容易にするユーザー生成の「マーケットプレイス」を運営している。