Axion Podcastは、テクノロジー業界の最新トレンドを、元DIGIDAY編集者で起業家の吉田と280万会員の写真を扱うベンチャーの事業統括者の平田でディスカッションする対話形式のラジオです。Apple PodcastSpotifyGoogle PodcastAnchorでも聴取可能です。

吉田のPMFの考え方

  • 不確実性の高い環境の中で「どのくらい賭けられるか」を推定するためのコンセプト

PMF議論の課題

  • 計測できるもので議論するべき。どれくらい賭けるべきかは、確率的な範疇の中にあるが、それでも、データ指向であるべき
  • やっている事業ごとにPMFは異なる。事業と市場の特性を掴んだ上で、「この条件を満たせば、初期のPMFと言える」を設定するべき
  • PMFにはグラデーションがあり、それを満たした瞬間に何でも叶う打ち出の小槌ではない

Mark Andreesen a16z

Mark Andreesen. The only thing that matters. Jun 25, 2007.

The only thing that matters is getting to product/market fit. (唯一大事なものはPMF)

Product/market fit means being in a good market with a product that can satisfy that market. (プロダクトマーケットフィットは、その市場を満足させることができる製品を持って、良い市場にいることを意味する)

And you can always feel product/market fit when it's happening. The customers are buying the product just as fast as you can make it -- or usage is growing just as fast as you can add more servers. Money from customers is piling up in your company checking account. You're hiring sales and customer support staff as fast as you can. Reporters are calling because they've heard about your hot new thing and they want to talk to you about it.

(顧客は、あなたがそれを作ることができるのと同じくらいの速さで製品を購入する。または、あなたがより多くのサーバーを追加することができるのと同じくらいの速さで使用量が増加する。顧客からのお金が会社の当座預金口座に積み上がっている。営業やカスタマー・サポートのスタッフをできるだけ早く雇用している。記者が電話をかけてくるのは、あなたのホットな新製品について聞いたので、それについて話したいと思っているからだ)

Product-User Fit

Peter Lauten and David Ulevitch. Product-User Fit Comes Before Product-Market Fit. September 16, 2019.

  • プロダクトユーザーフィット(製品とユーザーの適合性、PUF)。適切なユーザーのために適切な製品をどの程度構築しているかの尺度。
  • プロダクトユーザーフィットは、PMFに至るまでの重要なステップであり、適切なユーザーを獲得するためには、試行錯誤をすることが不可欠。
  • パワーユーザーは、PUFを示す最大の兆候。
  • 市場に出てからまだ日が浅い製品を調査する場合、パワーユーザーの行動は、どのような集計指標よりも興味深いものであり、重要であることが多い。「人々が欲しがるものを作る」ことが目標であるならば、初期のパワーユーザーと継続的に話をし、観察することが、ユーザーの維持と非ユーザーの活性化の両方を促進するものを真に理解する唯一の方法
  • Peter Lautenと UlevitchともにエンタープライズITの人であることに留意。
注意を払うべきこと
  • 耐久性のあるリテンション
  • ユーザーの自然な行動にマッピングされたエンゲージメントの深さ
  • ユーザーの証言

MVP

MVP(Minimum viable product)とは、リーン・スタートアップの概念で、新製品開発における学習の影響を強調したものです。エリック・リースは、MVPを新製品のバージョンと定義し、チームが最小限の労力で顧客に関する情報を最大限に収集できるようにしたもの、と設定する。この検証された学習は、顧客が実際に製品を購入するかどうかという形でもたらされる。

MVPの考え方の背後にある大前提は、顧客に提供できる実際の製品(ランディングページや、自動化のように見えるが、裏では完全にマニュアルで動作しているサービスのようなもの)を制作し、その製品やサービスを使った顧客の実際の行動を観察することである。人が実際に商品に関して何をしているのかを見ることは、人に何をするかを聞くよりもずっと信頼性が高い。

リテンション曲線が平行になるとPMF

  • 「月間アクティブ比率」と「アクイジション(ユーザー獲得)からの日数」。このリテンション曲線がX軸と並行する線に漸近的であれば、それは活力のあるビジネスであり、市場のサブセットに関してプロダクト・マーケット・フィットがあると言える。
  • 急成長を見せる会社の大半は、リテンション曲線がX軸に向かって傾斜し続け、最終的にはX軸と交わる。
  • 自分がどのような領域にいるかで必要となるリテンション率も変わってくる

長期的にひとつの指標を指針に定める

  • Facebook、登録ユーザー数を競い合っていた時代に月間アクティブユーザー数を目標に定めた
  • Youtubeは世界共通の目標に「視聴時間」を定めた

PMFで心がけること

プロダクトマーケットフィットを見つける方法 (Startup School 2017 #13, Peter Reinhardt)

①PMFに達するまで探索し続けられるようにバーンレートを最小にしろ

②自分たちが作りたいものではなく、人が欲しがる何かを作れ。

介入 vs 観察

製品に能動的に介入しない限り、ユーザーの反応すら得ることができない。ただし、製品に介入したら、それが観察された情報と見なすことができない。医学で同様の議論が存在する。

参考文献

  1. どうやってプロダクトマーケットフィットを見つけるか (Startup School 2018 #06, David Rusenko)
  2. プロダクトマーケットフィットを見つける方法 (Startup School 2017 #13, Peter Reinhardt)
  3. 本当のプロダクトマーケットフィット (Michael Seibel, Y Combinator)
  4. もっと時間が必要なのか、プロダクトマーケットフィットがないのか? 技術系創業者のための「市場がない時に市場に向かう」方法 (a16z, Martin Casado)
  5. Product/Market Fit の前に来る「Product/User Fit」を重視しよう

※すべて東京大学のスタートアップアクセラレータープログラムのFoundXの翻訳のもの。ホストはふたりとも東京大学の卒業生ではない。

ホスト:吉田拓史 YOSHI (@TAXIYOSHIDA)

記者, 編集者, Bizdev, Product Manager, Frontend Engineer. 早稲田大学政治経済学部卒業後, ジャカルタで新聞記者を5年. 米系デジタルマーケティングメディアDIGIDAYの日本版創業編集者を経て, デジタル経済メディアAxion(アクシオン)を創業. プロフィールサイトLinkedInを参照. ■TwitterBlogNewsletterYou Tube

ホスト:Yasuyuki Hirata(@MUTRON)

エレクトロニックミュージックのウィークエンドミュージシャン。平日は280万会員の写真を扱うベンチャーの事業成長が任務。ドイツのレーベルからEPをパブリッシュしたこともある。■TwitterWebsite

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