
リビアン、生産の遅れで輝きを失う
【ニューヨーク・タイムズ】リビアンが株式市場にデビューしてから3ヵ月後、投資家たちは、同社がピックアップトラック、SUV、デリバリーバンの生産量を増やすのに苦労していることから、同社がその期待に応えられないのではないかと心配している。
【ニューヨーク・タイムズ、著者:Peter Eavis】テスラに対抗する電気自動車(EV)メーカーであるリビアン(Rivian)は、昨年の新規株式公開で140億ドル近い資金を調達した。同社の株価は瞬く間に高騰し、一時はフォード・モーターの2倍近い株式時価総額を誇っていた。
しかし、リビアンが株式市場にデビューしてから3ヵ月後、投資家たちは、同社がピックアップトラック、SUV、デリバリーバンの生産量を増やすのに苦労していることから、同社がその期待に応えられないのではないかと心配している。リビアンの価値はまだ約550億ドルだが、同社の株価はピーク時から約3分の2に下落し、IPO価格を大きく下回っている。
投資家がリビアンの将来性に不安を感じているのは、2021年に個人購入者向けに1,200台の車を生産するという控えめな目標を達成できなかったことに起因している。同社はまた、最大の投資家の1つであり、その車両の主な顧客であるアマゾンへの配送用バンの提供にも苦戦しているようだ。昨年末、リビアンの最高執行責任者(COO)が就任から2年足らずで退社し、そのニュースがリビアンの発表ではなく報道で出てきたことも、助けにはなっていない。
自動車の専門家たちは以前から、フォードや独立系資産運用会社ティー・ロウ・プライスも出資しているリビアンは、市場リーダーであるTeslaに対抗できる数少ない若いEV会社のひとつだと考えていた。しかし、テスラやフォード、ゼネラルモーターズといった自動車大手が、リビアンのピックアップやSUVと競合するEVの量産を開始する前に、リビアンは自らの地位を確立するチャンスを無駄にしてしまうかもしれない。