RivianのAmazon向けEVバンに航続距離の不安あり
via Amazon / Rivian/

RivianのAmazon向けEVバンに航続距離の不安あり

新興EVメーカーRivianがAmazon向けに開発したバンは冷暖房による電力消費のせいで航続距離が公表のものより短くなると報じられた。まだ100台強しか出荷していないRivianの車両がラストワンマイル配送に使用されるのは時期尚早のようだ。

要点

新興EVメーカーRivianがAmazon向けに開発したバンは冷暖房による電力消費のせいで航続距離が公表のものより短くなると報じられた。まだ100台強しか出荷していないRivianの車両がラストワンマイル配送に使用されるのは時期尚早のようだ。


ジ・インフォメーション誌が19日、同車をテストしているドライバーの話を引用して報じたところでは、ドライバーはバンの冷暖房がオンになっていると電池の消耗が通常より40%ほど早いと語っている。

Rivianはバンのサイズに応じて120マイルから150マイルの航続距離を持つと開示していたが、航続距離は天候によってはもっと短くなりうるということだ。

報道によると、AmazonのGlobal Fleets and Products部門のディレクターであるRoss Racheyは、テスト中の車両では冷房や暖房によってバッテリーが急速に消耗する可能性があることを認めた。しかし、この試作車には、Rivian社が製造する際に使用する断熱材が使用されていないと言います。Racheyは「生産時には、冷暖房によって航続距離が40%減少することはない」と語っている。

Rivianは一般消費者向けにトラックの出荷を開始したばかりだが、同社のビジネスの中核をなすのは、2025年までに10万台のバンをAmazonに納入する契約であり、来年には最初の1万台が納入される予定だ。Rivianに13億4,500万ドルを投資して筆頭株主となったAmazonは、この新しい車両を、荷物を仕分けセンターやデポから顧客の家まで届けるラストワンマイル配送ネットワークに使用するつもりだ。

このバンのテストに協力するため、Amazonはこれらのドライバーの一部にRivianのプロトタイプの運転を依頼した。この車両は今後数ヶ月の間に欧州でもテストされる。

Rivianのプログラムに「初日から」関わってきたというRacheyは、このバンを「本当に素晴らしい物流車両」と表現した。また「多くの重要な点」が 「途中で調整された」としながらも、ドライバーからの全体的なフィードバックは素晴らしいものだったとジ・インフォーメーション誌に語っている。

しかし、同誌がバンをテストした配達員から得たフィードバックは、いくつかの厄介な問題を示唆している。

また、1回の充電でどこまで走れるのかという問題も配達員は指摘した。このような不確実性があるため、Amazonはドライバーに対して、30マイルの走行に十分な充電量を常に確保するように指示していると同誌の取材に応じたドライバーは語っている。

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