SBG、最大100億ドルのアーム株担保融資を最終調整 - FT報道

ソフトバンクGは、英チップ設計会社アームの大規模な新規株式公開に先立ち、金融機関から100億ドル相当の融資を受ける方向で最終調整している、とフィナンシャル・タイムズ(FT)は25日に報じた。

SBG、最大100億ドルのアーム株担保融資を最終調整 - FT報道
ソフトバンクG創業者、孫正義 Photo by Tomohiro Ohsumi / Getty Images

ソフトバンクGは、英チップ設計会社アームの大規模な新規株式公開に先立ち、金融機関から100億ドル相当の融資を受ける方向で最終調整している、とフィナンシャル・タイムズ(FT)は25日に報じた

FTが引用した関係者によると、この融資はアーム株を担保とするもので、ソフトバンクGが来年3月末までに実施予定の株式公開に金融機関が参加するための前提条件として設定したものだという。ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、みずほフィナンシャルグループは、このIPOで主導的な役割を果たす用意があるという。

FT報道では、ソフトバンクGの創業者である孫正義は、アームのバリュエーションを少なくとも500億ドル(約5兆円)にするよう働きかけているという。しかし、交渉に携わったバンカーたちは、市場環境を考えると、アームのバリュエーションを大幅に上げることは「非常に野心的」だとFTに語ったとされる。ある関係者は、融資に関する話し合いは来週中にもまとまりそうだと語ったが、時期がずれる可能性もあると警告したという。

アクシオン有料購読、初月無料キャンペーン

毎月70本追加される一流海外メディアとオリジナル記事にアクセス

1ヶ月無料で購読する

これに先んじて、ブルームバーグは、ソフトバンクGがアームの株式公開時に少なくとも600億ドルのバリュエーションを求めていると報じていた。

アームは、ソフトバンクの所有下で、コストが大幅に増加し、利益が減少したため、大きく苦戦を強いられてきた。同時にRISC-Vというオープンソース戦略をとる競合が台頭。米中対立やチップ新興企業へのベンチャーキャピタル資金流入という外部要因の変化によって、RISC-Vの重要性が高まる緊張を強いられている。しかし、アームは過去1年間の軌道修正により、財務状況が改善しつつある。

ソフトバンクは世界的な株式市場の軟調、重要資産であるアリババの低迷、未上場企業投資の潜在的な失態に苦しむ中、グループ全体に覆いかぶさる膨大な負債へのセーフガードとしてアーム売却による現金が喉から手が出るほど欲しかったと考えられる。

ソフトバンクGはアームを約660億ドルでNVIDIAに売却する契約を締結したが、欧州と米国の規制当局の反対で先月決裂したことを受け、ナスダックへのIPOを目論んでいる。ソフトバンクGは2016年、アームを320億ドルで非公開にしていた。

Read more

OpenAI、法人向け拡大を企図 日本支社開設を発表

OpenAI、法人向け拡大を企図 日本支社開設を発表

OpenAIは東京オフィスで、日本での採用、法人セールス、カスタマーサポートなどを順次開始する予定。日本企業向けに最適化されたGPT-4カスタムモデルの提供を見込む。日本での拠点設立は、政官の積極的な姿勢や法体系が寄与した可能性がある。OpenAIは法人顧客の獲得に注力しており、世界各地で大手企業向けにイベントを開催するなど営業活動を強化。

By 吉田拓史
アドビ、日本語バリアブルフォント「百千鳥」発表  往年のタイポグラフィー技法をデジタルで再現

アドビ、日本語バリアブルフォント「百千鳥」発表 往年のタイポグラフィー技法をデジタルで再現

アドビは4月10日、日本語のバリアブルフォント「百千鳥」を発表した。レトロ調の手書き風フォントで、太さ(ウェイト)の軸に加えて、字幅(ワイズ)の軸を組み込んだ初の日本語バリアブルフォント。近年のレトロブームを汲み、デザイン現場の様々な要望に応えることが期待されている。

By 吉田拓史
新たなスエズ危機に直面する米海軍[英エコノミスト]

新たなスエズ危機に直面する米海軍[英エコノミスト]

世界が繁栄するためには、船が港に到着しなければならない。マラッカ海峡やパナマ運河のような狭い航路を通過するとき、船舶は最も脆弱になる。そのため、スエズ運河への唯一の南側航路である紅海で最近急増している船舶への攻撃は、世界貿易にとって重大な脅威となっている。イランに支援されたイエメンの過激派フーシ派は、表向きはパレスチナ人を支援するために、35カ国以上につながる船舶に向けて100機以上の無人機やミサイルを発射した。彼らのキャンペーンは、黒海から南シナ海まですでに危険にさらされている航行の自由の原則に対する冒涜である。アメリカとその同盟国は、中東での紛争をエスカレートさせることなく、この問題にしっかりと対処しなければならない。 世界のコンテナ輸送量の20%、海上貿易の10%、海上ガスと石油の8~10%が紅海とスエズルートを通過している。数週間の騒乱の後、世界の5大コンテナ船会社のうち4社が紅海とスエズ航路の航海を停止し、BPは石油の出荷を一時停止した。十分な供給があるため、エネルギー価格への影響は軽微である。しかし、コンテナ会社の株価は、投資家が輸送能力の縮小を予想している

By エコノミスト(英国)