マイクロソフトのゲームストリーミング「xCloud」がiOSとmacOSで利用可能に
ストリーミングゲーム企業の圧力にAppleが翻意か
マイクロソフトの「xCloud」は、iPhoneやiPadなどのiOSデバイスや、ウェブ経由でPCやmacOSコンピュータにも本格的に展開されることになったと発表した。2021年4月中旬から招待制のベータ期間が設けられていたが、Game Pass Ultimateの加入者は、デバイスからすぐにゲームにアクセスできるようになった。
マイクロソフトによると、PCではEdgeブラウザとGoogle ChromeでxCloudにアクセスできる。macOS内では、Microsoft EdgeとSafariで動作することを確認している。100種類以上のゲームが用意されており、Bluetooth接続のコントローラーやUSB接続のコントローラーにも対応している。
iOSでは、Safariを介したウェブベースのアプリとして動作し、一部のゲームではコントローラーまたはタッチ操作のどちらかを選択できる。また、マイクロソフトのブログでは、xCloudがXboxシリーズXコンソールで動作するようになり、十分な速度のインターネット接続があれば、1080p、最大60フレーム/秒のストリーミングが可能になったと紹介している。
xCloudをiOSに搭載するまでの道のりは険しいものだった。当初、AppleのApp Storeガイドラインは、マイクロソフトだけでなく、GoogleのStadiaやNvidiaのGeForce NowといったクラウドストリーミングサービスのApp Storeへの導入を妨げていた。Epic GamesとAppleの訴訟では、マイクロソフトやNVIDIAの社員が証人として、AppStoreの慣行がストリーミングゲームの展開を難しくしていると批判していた。これらが奏功したせいか、Appleは最終的に、これらのサービスがウェブ上で動作するようにした。
xCloudは「Xbox Game Pass Ultimate」に含まれる、ゲーム機を必要としないクラウドゲームストリーミング。
Image via Microsoft / Xbox