米資本のVC、競合する中国のAIスタートアップに資金供給
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米資本のVC、競合する中国のAIスタートアップに資金供給

米国の機関投資家は、ベンチャーキャピタル(VC)を経由して中国のAIスタートアップに資金を提供している。米政府が中国の封じ込め戦略を推し進める一方、同国の資本は科学技術競争の要所となるAIで中国が米国と競争するのを助けている。矛盾と言えるだろう。

吉田拓史

米国の機関投資家は、ベンチャーキャピタル(VC)を経由して中国のAIスタートアップに資金を提供している。米政府が中国の封じ込め戦略を推し進める一方、同国の資本は科学技術競争の要所となるAIで中国が米国と競争するのを助けている。矛盾と言えるだろう。


米テクノロジーメディアThe InformationのJuro Osawa記者による調査によると、大学基金のような米国の機関投資家は、Sequoia Capital China、Matrix Partners China、Qiming Venture Partners、Hillhouse Capital Managementといった中国の主要なVC企業を支援しており、地元のAIスタートアップとの取引を行っている。

米国政府関係者は、地政学的なライバルを援助する可能性があるため、半導体だけでなく中国のAIへのこうした投資への警戒感を強めている。例えば、シリコンバレーのVCの雄であるセコイアの中国法人は最近、中国のマサチューセッツ工科大学(MIT)に相当すると言われる北京の名門清華大学の若き助教授、Zhilin Yang (楊志林)が創設した全く新しいAIベンチャーに米ドルで投資したと、この取引について直接知る人物が述べている。

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