AIパイオニアのヒントンも「驚異の進歩」に警鐘を鳴らす
「AIのゴッドファーザー」と呼ばれるジェフリー・ヒントンは1日、自身が開発に携わったAI技術の「危険性」について自由に発言するため、先週Googleの職を辞したことを認めた。

「AIのゴッドファーザー」と呼ばれるジェフリー・ヒントン博士は1日、自身が開発に携わったAI技術の「危険性」について自由に発言するため、先週Googleの職を辞したことを認めた。
ヒントンは、Googleを辞職したことを最初に報じたニューヨーク・タイムズのインタビューで、今となっては自分のライフワークを後悔している部分がある、と語った。
ヒントンのディープラーニングとニューラルネットワークに関する先駆的な研究は、ChatGPTのような現在のAIシステムへの道を切り開いた。彼は、コンピュータ科学で最も栄誉のあるチューリング賞を2018年に受賞している。
「私がやらなかったら、他の誰かがやっていただろう、という普通の言い訳で自分を慰めている」とヒントンは語った。
ヒントンはインタビューで、AIが仕事をなくし、多くの人が「何が真実かわからなくなる世界」を生み出す可能性についての懸念を表明した。また、彼や他の人たちの予想をはるかに超えた、驚くべき進歩のペースも指摘した。
「このようなものが人間よりも賢くなれるという考え方は、一部の人が信じているだけでした」とヒントンはインタビューの中で語っている。「ほとんどの人は、そんなことはあり得ないと思っていました。私もそう思っていました。30年、50年、あるいはもっと先の話だと思っていた。しかし、今では私はそう思わなくなりました」。