アップルは、開発者がデータを収集し、iPhoneやiPad上の追跡のためにユーザーの許諾を必要とする、iOS 14の新しいプライバシールールの実装を遅らせている。同社は3日に投稿された開発者向けのブログ記事で発表した。

アップルは「開発者に必要な変更を行う時間を与えるため、アプリは来年初めからユーザーを追跡する許可を取得することが求められるようになる」と一定の猶予期間を設けることを明らかにした。App Storeレビューガイドラインの更新を含む詳細情報は、今秋に発表される予定という。

iOS 14、iPadOS 14、tvOS 14では、アプリが他社が所有するアプリやウェブサイトをまたいでユーザーを追跡したり、デバイスの広告識別子にアクセスしたりするために、ユーザーの許可を受ける必要がある。

多くの開発者や広告主は、モバイルアプリでの広告キャンペーンの効果を追跡するために、特にオーディエンスに特定のアプリやゲームのダウンロードを促す広告の場合、この識別子(IDFA)に頼っている。専門家は、ほとんどの人が尋ねられてもIDFAを共有することに同意しないと考えている。

大手アプリ開発者やFacebookなどの広告ネットワークはこの機能に反対の声を上げており、Facebookは同社のオーディエンスネットワークに加盟するパブリッシャーに対して、この新機能はアプリ内の広告からターゲティング性能を著しく奪うため、パブリッシャーの収益が50%以上減少する可能性があると警告している。

Facebook、iOS 14の新仕様で広告ネットワークが壊滅的とパブリッシャーに通知
Facebookは、Appleのモバイルオペレーティングシステムへの今後のアップデートで人々のプライバシーを尊重することを余儀なくされているため、トラッキングの性能が落ち、広告ネットワークのパフォーマンスが落ちることになるとユーザーや広告主に通知した。

テックメディアThe Informationによると、あるモバイルアプリ開発者は、6月に発表されたAppleの変更のために準備する時間がほとんどなかったと述べている。また、AppleはIDFAを使用せずに広告をターゲティングする方法を提供していない。

広告業界アナリストのエリック・スフェルトは、Appleが9月に提供する「iOS 14」の公開リリースに間に合うようにAppleが提案するIDFAの変更に「開発者が広告インフラストラクチャを適応させることは単に不可能だった」と語った。 彼は新しいIDFAプロンプトの施行を遅らせることを「それらのプライバシー制限が意図的に意図されていて、最終的に消費者にとって最善であるとしても、Appleにとって正しいことの範疇の中にある」と形容している。

TechCrunchへの声明で、アップルはプライバシーッ保護機能の実装を「来年初頭」へ遅らせたことを明らかにしている。

「つまり、どのアプリやウェブサイトが広告や広告測定のために他社とデータを共有しているかを理解するためのツールをユーザーに提供し、このトラッキングの許可を取り消すためのツールを提供することを意味している。この機能を有効にすると、システムプロンプトが表示され、ユーザーはアプリごとにトラッキングを許可したり拒否したりすることができるようになる。開発者が必要な変更を行うために必要な時間を与えたいと考えており、その結果、このトラッキング許可の使用要件は来年初頭に発効することになる」

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