ファーウェイ半導体部門から技術者が大量流出
中国の通信会社Huaweiに対する米国の制裁が高まる中、Huaweiのファブレス半導体製造子会社ハイシリコンは、技術者を大量に流出させている。Huaweiは45nmプロセスの自社工場を建設しようとしているが焼け石に水だ。
中国の通信会社Huaweiに対する米国の制裁が高まる中、Huaweiのファブレス半導体製造子会社ハイシリコンは、技術者を大量に流出させているとDigiTimesが報じている。
DigiTimesによると、台湾のハイシリコンチームが縮小している。業界筋によると、台湾のスタッフの多くがファーウェイの設計部門を退職した。台湾や他の国際的なチップメーカーから人材を引き抜こうとする同社の最近の努力を考えると、これは深刻な打撃だ。
Huaweiは、米国の貿易禁止を生き延びようと奮闘しており、米国の技術を使わずに45nmチップの自社工場を建設しようとしていると報じられているが、業界関係者は「不可能な使命」と表現している。
Huaweiはこのファブプロジェクトを「勇気」や「大胆さ」を意味する「Tashan」と呼んでいると言われるが、「無謀」と捉える向きもある。
報道によると、45nmラインは米国の製造装置を使わずに完成させることができるという。ファーウェイがブラックリストに載る前にすでに中国に持ち込まれた中古の米国製装置が含まれているかどうかは不明であるが、上海マイクロエレクトロニクスは、このような米国製装置を使わずに45nmラインを完成させることができるとしている。
45nmチップセットはこの時点ですでに深刻な時代遅れであり、Huaweiの主戦場である携帯電話市場には適していない(TSMCの次世代プロセスは5nm)。
今回の技術者の離脱は、米国が(国内外を問わず)米国設計のチップを使用している企業に対し、Huaweiとの取引を継続することを許可していた一時的な一般ライセンスの延長を認めないという最近のニュースに対応したものである可能性が高い。
Huaweiは現在、同社のフラッグシップスマートフォン「Mate 40」と「Mate 40 Pro」を市場に投入しようとしているが、これがHiSiliconのカスタムKirinチップを搭載した同社の携帯電話の最後になるかもしれない。