インドネシアは欧米中のEV競争の一角を崩す

インドネシアは、EV供給網の囲い込み競争の中で、欧米中の一角を崩している。既存の自動車産業の基盤とニッケルの産出・精錬プロセスが世界的プレイヤーを惹き付けている。

吉田拓史

インドネシアは、EV供給網の囲い込み競争の中で、欧米中の一角を崩している。既存の自動車産業の基盤とニッケルの産出・精錬プロセスが世界的プレイヤーを惹き付けている。


EVのサプライチェーン(供給網)誘致競争において、インドネシアが優位に立った要因は2つある。

1つ目は、すでに自動車産業が集積していることだ。テスラなどのEVメーカーは、工場を建設する際に熟練工の確保が期待でき、自動車生産に必要な電気・水道・高速道路などのインフラ面でもサポートが受けられる。サプライヤーによっては、ガソリン車と共通する部分もあるだろう。

もう一つのインドネシアに優位性をもたらした要因は、同国が世界最大のニッケルの産出国であることだ。米国地質調査所のデータによると、インドネシアのニッケル埋蔵量は約2,100万トンで、2020年には世界の生産量の約30%を占めニッケル生産の第1位だ。

インドネシアではこれまで、ニッケルの採掘能力は大きいものの、高付加価値製品に加工する川下の能力がなかったが、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)政権がニッケル鉱石の輸出禁止を強化したことで、国内での精錬が拡大した。最近では、中間材の輸出にも課税する方針を示しており、バリューチェーンは国内にとどめることが求められている。

ジョコウィ政権は、2025年までに四輪車生産台数の20%をバッテリ電気自動車(BEV)とする方針を打ち出すと同時に、BEVの中核部品である電池において、インドネシアは2030年までに140ギガワット時(GWh)の電池を生産する野心的目標を掲げている。

コンサルタント会社のBenchmark Mineralsは、メーカーが公表している計画を分析し、もしそれが実現すれば、2031年までに世界で282の新しいギガファクトリーが稼動するはずであることを発見した。中国に226ヶ所と電池のギガファクトリーが一極集中すると予想されている。インドネシアが24ヶ所と躍進を見せることになりそうだ。

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