IPOの未来 Axion Podcast #49
最近の上場トレンドの変化について話しました。伝統的なIPO、直接上場、SPACと選択肢が増えていることの背景を說明します。特にSPACが流行っているが、伝統的なIPOの方が断然得です。
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最近の上場トレンドの変化について話しました。伝統的なIPO、直接上場、SPACと選択肢が増えていることの背景を說明します。
Show Note
- アングル:相次ぐIPO時の過小評価、個人投資家殺到で価格急騰
- The Economist. Will the IPO bonanza last?.
- The Wall Street Journal. 米ハイテクIPOへの熱狂、投資家に困惑も.
- 吉田拓史. Axion. IPOの衰退と直接上場の台頭.
- 吉田拓史. SPACは時限爆弾
- SPACの基本構造
- SPACの冷静な見方
要点
- 9日上場した料理宅配大手Doordashは初日に86%急伸。その翌日には、民泊仲介サイト大手Airbnbが公開価格の2倍余りに急騰するなど、好調なデビューを飾った。
- VC資金や政府系ファンドや投資信託がIPO前の株式を購入することで、民間市場のバリュエーションが上昇している。そのおかげで、Snowflake、DoorDash、Airbnbのような企業は魅力的な条件で民間資本を調達することができ、その結果、株式公開を急ぐことはなかった。
- ジェイ・リッター教授によると、今年のハイテクIPO銘柄のバリュエーション(中央値)は、上場直前の年間売上高に対して23.9倍となっており、過去20年で突出して高い水準に跳ね上がっている。
- RobloxとAffirmはIPOを延期し、直接上場を目論んでいる。
- SPACが流行っているが、伝統的なIPOの方が断然得だ。IPOの直接のコストは投資銀行の引受手数料であり、一般的には5%~7%である。IPOの総コストは、IPOで調達した現金の約20%から22%となる。SPACのコスト中央値50.4%よりもはるかに低い。
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Photo: "Boris Johnson & Think London Open NASDAQ"by sterlingpr is licensed under CC BY 2.0