GrabPay: 東南アジアのモバイル決済アプリ

GrabPayは、東南アジアのスーパーアプリになろうとする配車新興企業Grabが提供するデジタルウォレット。オンラインコマースに利用できるオンライン決済と、POSデバイスとQRコードを利用したオフライン決済が組み合わされている。AlipayやWeChat Payと同型のペイメント製品である。

GrabPay: 東南アジアのモバイル決済アプリ

GrabPayは、東南アジアのスーパーアプリになろうとする配車新興企業Grabが提供するデジタルウォレット。オンラインコマースに利用できるオンライン決済と、POSデバイスとQRコードを利用したオフライン決済が組み合わされている。AlipayWeChat Payと同型の機能と考えていい。

GrabPayはGrabのさまざまな事業と連結されている。GrabFoodで食品の注文の支払いをしたり、GrabExpressで小包を送ってもらったり、友人や家族とGrabPayクレジットを送受信したりすることができる。

GrabPayはオンライン決済とPOS(Point-of-Sale)決済の統合です。これらの技術により、Grab Financial Groupは、スピード、手頃な価格、多用途性といった、小規模企業家にとって重要なニーズに対応し、さらなる差別化を図ることができる、と宣伝している。

オンライン決済

「Pay with GrabPay」(GrabPayで支払う)という名称のオンライン支払い機能では、オンライン販売者はウェブサイトやプラットフォーム上でモバイルウォレットとしてGrabPayを受け入れることができる。顧客は、Grabの乗り物や食品の注文で日常的に使用しているのと同じ、使い慣れた便利で安全なGrabPayウォレットからオンラインで商品を購入することができる。

「Pay with GrabPay」は、シンガポールとマレーシアの最大のeコマースプラットフォームである「Qoo10」や「11Street」などのローカルeコマースプラットフォームで、零細企業や小規模企業向けに提供を開始している。また、Adyenを含む地域最大の加盟店ゲートウェイと「GrabPayでの支払い」契約を締結している。

オフライン決済

オフライン決済では、POSデバイスとの統合により、POSデバイスを導入している企業のオーナーは、ハードウェアや販売・会計システムを変更することなく、ASEAN全域に広がるGrabのユーザーベースを利用することができる。既存のPOSデバイス上の支払い方法としてGrabPayを追加するだけだ。店舗やレストラン、小規模な店舗での取引などのオフラインでの支払いにも利用でき、現金やクレジットカードを自宅に置いておくことができる。

完全番号レスカード

2019年12月、Grabは、金融サービスをさらに推し進めるために、本日、「GrabPayカード」の提供を開始したことを発表した。同カードはアジア初の完全番号レスのクレジットカードとされる。

同社の発表資料によると、ユーザーはデジタルカードを受け取った後、物理的なナンバーレスカードを申し込むことができる。GrabPayカードはマスタカードと提携しており、Grabのオフラインとオンラインのマーチャントエコシステムを拡大することを目的としている。これにより、ユーザーは銀行口座を持っているかどうかに関わらず、Mastercardカードを受け入れる世界約5,300万店の加盟店で、オンラインでもオフラインでも取引を行うことができるようになった。

2020年6月には、GrabPayカードは、Grabアプリを介してユーザーがその利用を完全にコントロールできるデジタル版をフィリピンで発表した。GrabPay Card はフィリピンの中央銀行(BSP)の認可を受けており、オンライン購入、デジタルサブスクリプションの支払、国内外での取引に使用できる。

シンガポール市場で優勢

eコマース企業のiPrice GroupとデータプロバイダーのApp Annie Intelligenceが共同で実施した調査によると、2019年10月時点で、2017年第4四半期以降、シンガポールで最も利用されているデジタル決済アプリはGrabPayであることが明らかになった。

この調査は、シンガポール通貨管理局(MAS)が主導する戦略である、複数のモバイル電子決済アプリを利用したキャッシュレス社会を目指すシンガポールのビジョンを追跡するために開始された。

App Annieのデータによると、Grabは過去2年間で一貫して最高の月間アクティブユーザー数を獲得している。Grabによると、プラットフォーム上の全取引の77%がGrabPay経由で行われたという。また、アプリ上でのキャッシュレス利用は、市中全体のキャッシュレス利用よりも1.3倍高いと説明している。店舗やオンラインでの1万店以上の加盟店での支払いがGrabPayによるものという。

Image:GrabPay: Mobile Wallet Payment Solution | Grab SG

Read more

コロナは世界の子どもたちにとって大失敗だった[英エコノミスト]

コロナは世界の子どもたちにとって大失敗だった[英エコノミスト]

過去20年間、主に富裕国で構成されるOECDのアナリストたちは、学校の質を比較するために、3年ごとに数十カ国の生徒たちに読解、数学、科学のテストを受けてもらってきた。パンデミックによる混乱が何年も続いた後、1年遅れで2022年に実施された最新の試験で、良いニュースがもたらされるとは誰も予想していなかった。12月5日に発表された結果は、やはり打撃となった。

By エコノミスト(英国)
中国は2024年に経済的苦境を脱するか?[英エコノミスト]

中国は2024年に経済的苦境を脱するか?[英エコノミスト]

2007年から2009年にかけての世界金融危機の後、エコノミストたちは世界経済が二度と同じようにはならないことをすぐに理解した。災難を乗り越えたとはいえ、危機以前の現状ではなく、「新常態」へと回復するだろう。数年後、この言葉は中国の指導者たちにも採用された。彼らはこの言葉を、猛烈な成長、安価な労働力、途方もない貿易黒字からの脱却を表現するために使った。これらの変化は中国経済にとって必要な進化であり、それを受け入れるべきであり、激しく抵抗すべきではないと彼らは主張した。 中国がコロナを封じ込めるための長いキャンペーンを展開し、今年その再開が失望を呼んだ後、このような感情が再び現れている。格付け会社のムーディーズが今週、中国の信用格付けを中期的に引き下げなければならないかもしれないと述べた理由のひとつである。何人かのエコノミストは、中国の手に負えない不動産市場の新常態を宣言している。最近の日米首脳会談を受けて、中国とアメリカの関係に新たな均衡が生まれることを期待する論者もいる。中国社会科学院の蔡昉は9月、中国の人口減少、消費者の高齢化、選り好みする雇用主の混在によってもたら

By エコノミスト(英国)
イーロン・マスクの「X」は広告主のボイコットにめっぽう弱い[英エコノミスト]

イーロン・マスクの「X」は広告主のボイコットにめっぽう弱い[英エコノミスト]

広告業界を軽蔑するイーロン・マスクは、バイラルなスローガンを得意とする。11月29日に開催されたニューヨーク・タイムズのイベントで、世界一の富豪は、昨年彼が買収したソーシャル・ネットワーク、Xがツイッターとして知られていた頃の広告を引き上げる企業についてどう思うかと質問された。「誰かが私を脅迫しようとしているのなら、『勝手にしろ』」と彼は答えた。 彼のアプローチは、億万長者にとっては自然なことかもしれない。しかし、昨年、収益の90%ほどを広告から得ていた企業にとっては大胆なことだ。Xから広告を撤退させた企業には、アップルやディズニーが含まれる。マスクは以前、Xがブランドにとって安全な空間である証拠として、彼らの存在を挙げていた。

By エコノミスト(英国)