科学

体系化された知識や経験の総称であり、自然科学、人文科学、社会科学の総称。

新型ジェットエンジンが超音速飛行を復活させる可能性[英エコノミスト]

科学

新型ジェットエンジンが超音速飛行を復活させる可能性[英エコノミスト]

1960年代以来、世界中のエンジニアが回転デトネーションエンジン(RDE)と呼ばれる新しいタイプのジェット機を研究してきたが、実験段階を超えることはなかった。世界最大のジェットエンジン製造会社のひとつであるジー・エアロスペースは最近、実用版を開発中であると発表した。今年初め、米国の国防高等研究計画局は、同じく大手航空宇宙グループであるRTX傘下のレイセオンに対し、ガンビットと呼ばれるRDEを開発するために2900万ドルの契約を結んだ。 両エンジンはミサイルの推進に使用され、ロケットや既存のジェットエンジンなど、現在の推進システムの航続距離や速度の限界を克服する。しかし、もし両社が実用化に成功すれば、超音速飛行を復活させる可能性も含め、RDEは航空分野でより幅広い役割を果たすことになるかもしれない。 中央フロリダ大学の先端航空宇宙エンジンの専門家であるカリーム・アーメッドは、RDEとは「火を制御された爆発に置き換える」ものだと説明する。専門用語で言えば、ジェットエンジンは酸素と燃料の燃焼に依存しており、これは科学者が消炎と呼ぶ亜音速の反応だからだ。それに比べてデトネーシ

By エコノミスト(英国)
研究費の新しい渡し方が科学の進歩を後押しする[英エコノミスト]

科学

研究費の新しい渡し方が科学の進歩を後押しする[英エコノミスト]

エイリアンの惑星では、科学はどのように行われるのだろうか? 自然法則はどこでも同じなので、異星人も人類と同じ発見をするだろう―例えば、物質が原子でできているとか、生命が進化によって発達するとか。しかし、結果は同じかもしれないが、宇宙人が同じ方法でその発見にたどり着くとは思えない。もし小さな緑の男たちが大学や研究助成委員会、終身在職権制度、その他現代の学術生活に必要なあらゆるものを発明していたとしたら、それは驚くべきことである。 物理学者マイケル・ニールセンと起業家カンジュン・チウが思いついたこの思考実験は、単なる空想の産物ではない。これは昨年発表されたエッセイの一部で、現代科学が組織化された方法が唯一の方法ではなく、おそらく最良の方法ですらないことを指摘している。さまざまな種類の制度や研究費の新しい配分方法を試すことは、著者らが言う「停滞に近い状態にある発見のエコシステム」を修正するのに役立つかもしれない。 ニールセン博士とチウ氏は、科学の進歩が鈍化していることを懸念する研究者の一人である。マサチューセッツ工科大学(MIT)とスタンフォード大学の経済学者が2020年に

By エコノミスト(英国)
小型核融合炉は「動く可能性が高い」とMITの最新研究が示唆

科学

小型核融合炉は「動く可能性が高い」とMITの最新研究が示唆

マサチューセッツ工科大学の研究者と分社のコモンウェルス・フュージョン・システムズ社が開発を進めているスパーク(Sparc)と呼ばれる原子炉の建設は、来春に開始され、3~4年かかるという。建設に続いてテストが行われ、成功すれば、核融合エネルギーを利用して発電できる発電所が今後10年以内に建設されるという。

By 吉田拓史
核廃棄物の最高のリサイクル法:寿命五千年の「ダイヤモンド電池」が商業化へ

科学

核廃棄物の最高のリサイクル法:寿命五千年の「ダイヤモンド電池」が商業化へ

ブリストル大学の物理学者と化学者のチームは4月、放射性粒子と接触すると小さな電流を発生させることができる「ダイヤモンド電池」の人工試作品を開発した。廃炉になった原子力発電所から出た半減期5730年の炭素14を使用することで、この電池はほぼ無限に電力を供給できる可能性がある。

By 吉田拓史