アジア第2位の富豪アンバニ、シンガポールにファミリーオフィスを開設する超富豪の仲間入り

インドの大手財閥リライアンス・インダストリーズの会長でアジア第2の富豪であるムケシュ・アンバニが、シンガポールにファミリーオフィスを開設すると、ブルームバーグがこの動きを知る関係者の話を引用して報じた。

アジア第2位の富豪アンバニ、シンガポールにファミリーオフィスを開設する超富豪の仲間入り
アジアで二番目に富裕なムケシュ・アンバニ。Photo: "Mukesh Ambani - India Economic Summit 2011" by World Economic Forum is licensed under CC BY-NC-SA 2.0

インドの大手財閥リライアンス・インダストリーズの会長でアジア第2の富豪であるムケシュ・アンバニが、シンガポールにファミリーオフィスを開設すると、ブルームバーグがこの動きを知る関係者の話を引用して報じた。

ブルームバーグによると、アンバニは、ファミリーオフィスを開設する以外に、業務を軌道に乗せ、採用を監督するマネージャーをすでに選んでいるという。彼はまた、シンガポールの拠点が1年以内に運用開始されることを望んでいる。

2020年11月、ヘッジファンドの大富豪レイ・ダリオは、アジアの投資を管理するためにシンガポールにファミリーオフィスを設立した。掃除機億万長者のジェームズ・ダイソンは、2019年にダイソンの本社をシンガポールに移転したときから、すでに同市にファミリーオフィスを構えていた。

グーグルの共同創業者であるセルゲイ・ブリンも彼らの後を追い、2021年2月に市内にファミリーオフィスを設置した。その数カ月後の2021年10月には、デビアスの元会長ニッキー・オッペンハイマーとつながりのあるオッペンハイマー・ジェネレーションズもシンガポールにユニットを設立したとブルームバーグは伝えている。

シンガポールに設立されたファミリーオフィスは、2022年7月のシンガポール金融管理局(MAS)の最新推計によると、2020年末の400社から約700社に増えている。

シンガポールには長蛇の列が出来ているようだ。ブルームバーグの6月の報道では、シンガポールで登録を試みるファミリーオフィスは、1年前の約半分に比べて少なくとも8カ月の待ち時間に直面しているという。大挙するファミリーオフィスが貴重な税制優遇措置を受けるためにはシンガポール金融管理局(MAS)の認可が必要だ。

純資産837億ドルのアンバニは、ブルームバーグ・ビリオネア・インデックスによると、アジアで2番目の富豪である。2021年のリライアンスの年次報告書によると、石油精製以外に、食料品、衣料品、宝石、玩具の小売店の広大なネットワークを支配している。また、近年は通信にも参入し、インドの無線通信とスマホの普及を後押しした。

Read more

OpenAI、法人向け拡大を企図 日本支社開設を発表

OpenAI、法人向け拡大を企図 日本支社開設を発表

OpenAIは東京オフィスで、日本での採用、法人セールス、カスタマーサポートなどを順次開始する予定。日本企業向けに最適化されたGPT-4カスタムモデルの提供を見込む。日本での拠点設立は、政官の積極的な姿勢や法体系が寄与した可能性がある。OpenAIは法人顧客の獲得に注力しており、世界各地で大手企業向けにイベントを開催するなど営業活動を強化。

By 吉田拓史
アドビ、日本語バリアブルフォント「百千鳥」発表  往年のタイポグラフィー技法をデジタルで再現

アドビ、日本語バリアブルフォント「百千鳥」発表 往年のタイポグラフィー技法をデジタルで再現

アドビは4月10日、日本語のバリアブルフォント「百千鳥」を発表した。レトロ調の手書き風フォントで、太さ(ウェイト)の軸に加えて、字幅(ワイズ)の軸を組み込んだ初の日本語バリアブルフォント。近年のレトロブームを汲み、デザイン現場の様々な要望に応えることが期待されている。

By 吉田拓史