
パランティア、SOMPO出資時の2倍の”参照価格"
ニューヨーク証券取引所は29日、パランティアの直接上場の基準価格は1株あたり7.25ドルであると発表した。完全希薄化後の発行済株式数21.7億株(未確定オプションと株式を含む)に基づくと、参照価格は157億ドルの企業価値を示すことになり、7月の日系損害保険大手SOMPOが投資したときの企業価値75億ドルの二倍の水準だ。
ニューヨーク証券取引所は29日、パランティアの直接上場の「参照価格」は1株あたり7.25ドルであると発表した。
完全希薄化後の発行済株式数21.7億株(未確定オプションと株式を含む)に基づくと、参照価格は157億ドルの企業価値を示すことになり、2015年の非公開評価額204億ドルを下回ることになるが、7月の日系損害保険大手SOMPOが投資したときの企業価値75億ドルの2倍の水準だ。
異例の5回の改訂がされた目論見書の中で、パランティアは、8月のプライベート市場での平均株価は7.31ドルで、9月1日には9.17ドルだったと述べた。パランティアは取引初日に4億7580万株が売りに出されると述べている。
同社は従来のIPOではなく直接上場を目指しており、これは新株を発行せず、その代わりに既存の株主が新規投資家に株式を売却できるようにしていることを意味している。参照価格は通常、最近のプライベート市場の取引を反映したものであり、必ずしも取引開始時の株価を指しているわけではない。
情報戦の様相だ。これに先んじて、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が「事情に詳しい情報源」によると、パランティアには、220億ドルの時価総額がつくと予想されていると報じていた。参照価格にもさまざまな思惑が絡んでいると想定される。
Facebookの共同創設者ダスティン・モスコビッツによって設立されたAsanaも30日に直接上場を介してデビューする。直接上場は、以前にSpotifyとSlackによって取られたアプローチが先達となっている。




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