拼多多、中国の若年者層でユーザー成長が最速に

北京師範大学が6月下旬に発表した報告書によると、中国のソーシャルコマースプラットフォーム拼多多 (Pinduoduo)は、19歳から35歳までの若年層の間で、他のeコマースプラットフォームと比較してユーザーの成長率が最も速いと報告されている。若年利用者成長率が52%、月間アプリ開封回数も89回と首位に立つ。

拼多多、中国の若年者層でユーザー成長が最速に

要点

北京師範大学が6月下旬に発表した報告書によると、中国のソーシャルコマースプラットフォーム拼多多 (Pinduoduo) は、19歳から35歳までの若年層の間で、他のeコマースプラットフォームと比較してユーザーの成長率が最も速いと報告されている。

若年利用者成長率やアプリ開封回数で首位

中国国家統計局とデータ情報サービスプロバイダーのQuestMobileのデータを基にした「新青年消費観測調査報告書」によると、拼多多(ピンドゥオドゥオ、英Pinduoduo)は中国の全電子商取引プラットフォームの中で、若い世代のユーザーの成長率が最も高く、52.1%である。JD.comの19.4%、淘宝網の15%を大きく凌いでいる。

「若者はお金を使うのが好きだが、お金を無駄にしたくない。彼らは製品の品質と価格に見合うかどうかを気にしている」と報告書は指摘。「Pinduoduoのチーム購入機能は、ユーザーが友達と商品を共有し、一緒に低価格を楽しむことができるので、若者に人気がある理由だ」と報告書は述べている。

報告書によると、若者ユーザーによる拼多多アプリの月間平均開封回数は昨年の84.4回から89回に増加し、1人あたりの月間開封回数は81回だったライバルのアリババのタオバオを上回ったという。

中国の「新若年層」の間では、拼多多のアクティブユーザーの成長率は52%で、JD.comの19.4%、淘宝網の15%を大きく凌いでいる。Source: QuestMobile

19歳から35歳までのモバイルインターネットユーザーと定義される「新若年層」は、全国で6億5000万人で構成されている。彼らのほとんどは、オンラインショッピングに精通しており、プラットフォーム間の価格を比較するのが得意だ。彼らは、高品質の商品を購入する一方で、慎重に価格を比較しながら、集団購入でより安い価格でお買い得な商品を手に入れようとする。

報告書によると、拼多多のアクティブユーザーの成長には主に若者が貢献している。同プラットフォームの2020年第1四半期の平均月間アクティブユーザー数は4億8740万人に達し、1年前の2億8970万人から68%増加しており、タオバオやJD.comの18%、21.8%と比較しても増加している。

Photo by Pinduoduo

Read more

OpenAI、法人向け拡大を企図 日本支社開設を発表

OpenAI、法人向け拡大を企図 日本支社開設を発表

OpenAIは東京オフィスで、日本での採用、法人セールス、カスタマーサポートなどを順次開始する予定。日本企業向けに最適化されたGPT-4カスタムモデルの提供を見込む。日本での拠点設立は、政官の積極的な姿勢や法体系が寄与した可能性がある。OpenAIは法人顧客の獲得に注力しており、世界各地で大手企業向けにイベントを開催するなど営業活動を強化。

By 吉田拓史
アドビ、日本語バリアブルフォント「百千鳥」発表  往年のタイポグラフィー技法をデジタルで再現

アドビ、日本語バリアブルフォント「百千鳥」発表 往年のタイポグラフィー技法をデジタルで再現

アドビは4月10日、日本語のバリアブルフォント「百千鳥」を発表した。レトロ調の手書き風フォントで、太さ(ウェイト)の軸に加えて、字幅(ワイズ)の軸を組み込んだ初の日本語バリアブルフォント。近年のレトロブームを汲み、デザイン現場の様々な要望に応えることが期待されている。

By 吉田拓史