エネルギー

石油や天然ガスは、植物や動物の死骸が地層に埋まり、何百万年もかけて熱と圧力を受けてできたものである。この2種類の化石燃料は、何十年もの間、世界の主要なエネルギー源となっている。近年では持続可能性の達成が国際的なイシューとなり再生可能エネルギーの利用が加速している。

石炭を存続させているのは誰か?[英エコノミスト]

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石炭を存続させているのは誰か?[英エコノミスト]

豪州、ニューカッスルの港では、紺碧の空の下に石炭の山が積まれている。巨大なシャベルで削られた石炭はベルトコンベヤーに乗せられ、サッカー場3個分の長さの貨物船へと運ばれる。この港のターミナルでは、年間2億トンの石炭を扱っており、ニューカッスルは世界最大の石炭港となっている。昨年の洪水で供給に打撃を受けた後、処理能力は回復している。最新の超自動化ターミナルである同港のNCIGを統括するアーロン・ヨハンセンは、少なくとも7年間は史上最高値に近い水準で推移すると予想している。日本や韓国のようなアジアの富裕国は、このターミナルを通過する高級石炭に飢えている。マレーシアやベトナムのような発展途上国も、ますますその傾向が強まっている。 地球の裏側では、ムード音楽はかなり違っている。ここ数週間、活動家たちはシェイクスピアやスパイス・ガールズなどの偉大な作家の言葉を引用し、石炭採掘の廃止を求める一環として、欧州の銀行やエネルギー企業の年次総会を妨害した。2022年のエネルギー関連炭素排出量の40%以上を占める、石炭燃料が温室効果ガスの最大の発生源であることを懸念する声は、より広い範囲からあがって

By エコノミスト(英国)