吉田拓史

アクシオン創業者。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。インドネシアのガソリン補助金汚職疑惑で国際的スクープ。DIGIDAY[日本版]創業編集者。一人スタートアップ人材。記者、編集者、アナリスト、ビジネス開発、プロダクトマネジャー、フロントエンドエンジニア、経理、ファイナンス、法務、デザイナー、マーケター、DTMer、動画編集者を兼ねる。

日本
吉田拓史
インド、半導体産業育成の野心をたぎらせる

半導体

インド、半導体産業育成の野心をたぎらせる

要点 インドは自国半導体産業育成の野心をたぎらしている。インドは長年の蓄積のある欧米日韓中台からは遠く遅れた位置にあるものの、国内にエレクトロニクス産業が立ち上がりつつある今、育成は合理的な判断に見える。 -------------------------------------------------------------------------------- インドのナレンドラ・モディ首相は、4月下旬に開催された「Semicon India 2022」でのスピーチで、インドを半導体製造のハブにする可能性を訴えた。 しかし、この目標はすぐさま達成されるものではない。特に、米国、ドイツ、日本といった先進国が、すでにトップクラスのチップメーカーから大規模な投資を集めている現状ではなおさらそうだ。製造業大国である中国が本格的なグローバル・チップメーカーになろうとしているのとは異なり、インドにはチップの強固な国内市場がない。 インド政府によると、インドの半導体市場は2020年に推定150億ドル、2026年には630億ドルに達する可能性があるという。インドでは以前、政府が自国での半

By 吉田拓史
仮想通貨とWeb3の冬  ブロックチェーンの過大評価は訂正されるか?

仮想通貨とWeb3の冬 ブロックチェーンの過大評価は訂正されるか?

先週の仮想通貨(暗号通貨)市場の崩壊は、ビットコインやイーサリアムを含む暗号通貨界から4,000億ドルの市場価値を消し去った。「クリプトの冬」が来たという言説が世界中を循環している。 ほんの数週間前まで、投資家はまだ高値の取引を結び、ソフトウェア新興企業が人員削減や予算組み替えを余儀なくされるマクロ経済的要因から暗号新興企業は隔離されていると主張していた。暗号通貨詐欺検出サービスのChainalysisは、最近の例では1億7,000万ドルを調達し、バリュエーションを2倍の86億ドルに した [https://ffnews.com/newsarticle/chainalysis-doubles-private-sector-business-and-raises-new-funding-to-double-its-valuation-to-8-6-billion/] 。 たった、1週間で仮想通貨のセンティメントはひっくり返った。先週木曜日、ビットコインは1年ぶりの安値となる26,000ドルまで下落した後、わずかに回復し、1ドルの価値があるとされるステーブルコイン、テラは9セントまで下

By 吉田拓史
ステーブルコイン崩壊が仮想通貨のドミノ倒しを引き起こすシナリオ

ステーブルコイン崩壊が仮想通貨のドミノ倒しを引き起こすシナリオ

先週、暗号通貨エコシステム最大の脆弱性のひとつであるステーブルコインが業火に包まれた。ドルに連動するはずの無担保型ステーブルコイン・テラが暴落し、設計ではコイン1枚当たり1ドルの価値で取引されるはずのテラは15日午後3時現在、20セントで取引されている。 仮想通貨の市場崩壊はどれくらいひどいか? ドルに連動するはずの無担保型ステーブルコインUST(TerraUSD)が暴落。取り付け騒ぎの様相だ。仮想通貨業界には1つ大きな傷口が生まれたが、これが連鎖的なリスクを引き起こす可能性に留意しないといけない。 アクシオン|経済メディアニューヨーク・タイムズ [https://www.axion.zone/9877546545312054/] ステーブルコインは、暗号通貨界全体にとって不可欠なものである。その理由は、規模ではなく、流動性という重要な役割を担っていることにある。暗号通貨と実際のドルとの取引における技術的・法的問題を解決するために、暗号市場は独自の仮想ドルを考案した。これによりトレーダーは一度、法定通貨にお金を戻すことなく、トレーディングを続行する利便性が保証された。不安定なデジタル

By 吉田拓史
コネクテッドカーはサイバーセキュリティの莫大なビジネス機会を生みだす

自動車

コネクテッドカーはサイバーセキュリティの莫大なビジネス機会を生みだす

自動車がネット接続されている場合、常に攻撃者にとって脆弱な存在となる。USBポート、Wi-Fi、インフォテインメント・システムなどがターゲットになる。多くの場合、ECUやコンピューティングデバイスの数が多いため、マルウェアの検出が非常に難しく、攻撃対象領域が広くなっている。

By 吉田拓史