本記事はインドの驚異的なデジタル経済の成長とそのふるまいを記述した『【特集】デジタル・インディア 13億デジタル経済の熱狂』 の連載のひとつです。

【連載目次】

特集の序文はこちら

  1. インドのデジタル経済: 13億人が秘める異常な潜在性
  2. インディアスタック INDIA STACK:全国民のデジタル化を支える政府基盤API
  3. Aadhaar 世界最大のデジタルIDプログラム
  4. 政府主導の独自基盤「UPI」がゲームを変えた インドのモバイル決済
  5. Reliance Jioによるモバイルインターネット革命の経緯
  6. インドのスタートアップエコシステムの急成長と多様化
  7. 戦争再び インドの電子商取引
  8. SPOTIFYのインド市場ローカライズ 基本戦術化した価格戦略と軽量アプリ

要約

市場はまだ成長の初期フェイズ。インドの電子商取引市場は200億ドル以上の投資を飲み込んでいるが、お金はもっとかかるだろう。最大財閥リライアンスがアマゾンとフリップカートに次ぐ三極に躍り出るだろうか。

ウォルマートとフリップカートの婚姻

昨年7月、米小売最大手のウォルマートがインドの電子商取引大手フリップカートの77%の株を160億ドルで取得した。北米のウォルマートとアマゾンのライバル関係がインドで再現されたと考えられる取引だった。

2013年にアマゾンが市場参入と20億ドルの投下を宣言すると、インドの電子商取引は三つ巴戦に突入した。過熱する競争のなかで資源をうまく使ったのはアマゾンだった。フリップカートとスナップディールはプロモーションに大金を投じたが、値下げ商品をバルクで購入し、市価で再販する狡猾な小売業者にその効果を吸収されてしまったと言われる。ポーカーに例えると、アマゾンがアグレッシブなレイズを繰り返し、フリップカートとスナップディールがティルト(冷静な判断がきかない状態)に陥ってしまったようだ。

苦しい状況に追い込まれたフリップカートとスナップディールは数度の合併の機会を見送りながら、成長する市場に支えられ、度重なる資金調達で生き残ってきた。

調査会社Chrunchbaseによると、フリップカートは合計19回のラウンドで75億ドルを調達した。従業員数は5万を超えているという。スナップディールは合計13回のラウンドで18億ドルを調達した。従業員数は5000人程度だ。アマゾンは少なくとも50億ドルをインド市場に投入し、2018年5月時点で調査会社Citi Researchが160億ドルの企業価値があると算定していた。

この大戦争はスタートアップの世界がこの20年で様変わりしたことを示してもいる。1997年時点のアマゾンがIPO前に調達したのはたったの1400万ドル程度に過ぎなかった。そしてIPO時の従業員数は256人だった。

そしてこの「6年戦争」はウォルマートによるフリップカートの多数派株式取得でついに終わり、平和が訪れるかのように思えた。

市場はまだ初期ステージ

しかし、戦争は終わっていない。むしろ始まったばかりなのだ。驚くべきことに巨大なインドのデジタルエコノミーの電子商取引はまだ成長の初期段階にある。

Google、BCG、Nielsenの報告書(2018年2月)によると、インドのインターネットユーザーは2017年に4億3000万人、スマートフォンのユーザー数は3億2000万人に到達した。モバイルの平均価格が120〜130ドルに低下し、所得に対するデータ使用料の割合は著しく落ち、地方言語とモバイルに応じたコンテンツが激増することで、人々のオンラインでの活動は活発化している。同報告書はインドのデジタル取引は2018年時点の400億ドル弱から2020年までに1000億ドルに到達し、うち電子商取引は400億〜450億ドルに達すると予測している。

インドにおける電子商取引、旅行宿泊、金融サービス、デジタルメディアにおけるデジタル取引の浸透は米中と比較すると大きく遅れている、と報告書は指摘。インターネット普及率の低い「女性」、「35歳以上」、「ティア2~4の中小都市」に大きな潜在性があるという。

電子商取引市場の成長はまだ始まったばかりである。Bain&Company, Google, Omidayar Networkの報告書(2018年8月)によると、オンライン購入者1人あたり平均オンライン支出は他の市場よりもはるかに低い224ドル(米国の10分の1程度)。オンラインコマースが初期段階にあることは、各カテゴリをまたいだ普及率の低下からも明らかであるという。こちらの報告書もデジタル取引の利用は男性、若年層、都市居住者に偏っていると指摘している(つまり、女性、中年以上、中小都市居住者に潜在性がある)。

Bainらは、オンライン製品の購入の56%がインドの9大都市で行われたと推定している。しかし、通信事業者のReliance Jioがモバイルデータの価格下落を引き起こした後、状況は急速に変化している。Bainは、主要都市以外の他の地域が、13億人のうちわずか1億6000万人に過ぎない電子商取引の利用者数の劇的な増加に寄与する、と予測している。

最大財閥リライアンスの参入

インド最大財閥のリライアンスインダストリーズ(Reliance Industries)はこれまでJioの展開によりデータ通信を水のように安くし、eコマースのプレイヤーの背中を押していたが、ついに自ら市場に参入しようとしている。アジアの最も富裕な億万長者であるMukesh Ambaniは今年に入り、小規模なオフラインの店主や姉妹会社Reliance Retailが密接に連携する、新しい電子商取引プラットフォームの計画を発表したのだ。

Livemintによると、リライアンスの小売部門であるリライアンスリテールは、eコマースベンチャーの開業の前に従業員の間で食品アプリのテストをしている。食料品のアプリは今年の年末までに一般に公開される予定のようだ。食品と食料品はインド最大の消費カテゴリーであり、インドの小売市場の3分の2を占めているが、このカテゴリーのオンライン販売は依然としてトップクラスの大都市に限定されている。

リライアンスにはふたつ強みがある。ひとつがリライアンスリテールがすでにもつ物流網である。オフライン事業者が先に市場を制しているところをアマゾンやアリババが崩していった米中の歴史とは異なり、インドではリテーラーが早期に電子商取引に参入し、デジタルトランスフォーメーションを行おうとしている。富裕国とは異なるシナリオで、いわゆる「リープフロッグ(飛び越す)」という状況だ。そして、もうひとつの強みは彼らが大量の電話を「配っている」ということだ。

Jioフォーンの衝撃

インド市場の鍵は、より安価な携帯電話と、その電話の低い処理能力と脆弱な通信状態でも動作するソフトウェアである。

「スマートフィーチャーフォーン」という新しいカテゴリのハードウェアがインドで大きな成功を収めている。

リライアンスはJioの通信契約とバンドルされた「Jioフォーン」により、低性能な電話でも動作する独自の「KaiOS」を広めている。このような低性能のモバイルと3G以下のデータ通信環境でもユーザー体験を好ましい状態にすることが、主要なプレイグラウンドであるティア2以下の中小都市の制するために重要になるのだ。

1500ルピー(2350円)のJioPhone。jioとの通信契約をすれば1500ルピーのキャッシュバックで実質無料である Via jio.com

スマートフィーチャーフォンは世界の20億人以上のフィーチャーフォンユーザーが同様の価格と、ほぼ同じ操作で部分的にスマートフォンの機能(主にモバイルインターネット)を利用できるものだ。世界の人口の34%がモバイルサービスに加入しておらず、57%が価格とアクセスの不足のためにモバイルインターネットを使用していない。 このようなユーザー − インドを含む南アジア、中東、それからアフリカに居住する - は安価で単機能なスマートフィーチャーフォンを欲しがる。

価格が下がったとはいえ、スマートフォンの最低価格は100ドル付近であり、フィーチャーフォンの最低価格が20ドル(中古で探すともっと安い)程度である。この100ドルに手が届かない層が人類のマジョリティである。上記のJioフォーンのように実質無料で「モバイルインターネットの世界へようこそ」となるなら、低所得者層のマジョリティはネットへ大移動を始めることは想像に難くない。

モバイルインターネットへの「ゲーティドドラッグ」スマートフィーチャーフォン via KaiOS

スマートフィーチャーフォンは、驚くべき成長を遂げている。Counterpoint Researchの新しいレポートによると、2019年から2021年の間に世界中で約3億7,000万台のスマートフィーチャーフォーンが販売されると見込まれており、これは280億ドルの市場機会に相当する。ソフトウェアとサービスだけで、中期から中期の収益の71%、つまり約200億ドルを生み出すと見込まれているようだ。

ゲーテッドドラッグの「Kai OS」

スマートフィーチャーフォーンのほとんどが「KaiOS」によって動かされている。オープンソースのコミュニティが開発し、2016年にMozillaによって廃止した「Firefox OS」の後継者で、現在は米国のKaiOS Technologiesが開発している。

KaiOSがサポートするのはスマホのようなネイティブではなくHTML 5アプリである。ユーザーは「KaiStore」と呼ばれる専用のアプリマーケットプレイスにより、アプリケーションをダウンロードできる。 Twitter、Facebook、YouTubeなどのHTML 5アプリはプリロードされている。このオペレーティングシステムは、ハードウェアリソースの使用量が比較的少なく、256MBのRAMしか搭載していないデバイスでも実行できるのが特徴だ(最近のiPhoneはRAM 3GBである)。

KaiOS TechnologiesはオープンソースAndroidの実質的な開発者であるGoogleがリードしたラウンドで2200万ドル、直近のシリーズBラウンドでは5000万ドルを集めている。シリーズBラウンドに参加したフランスのキャリア「オレンジ」とKaiは2月には「Sanza」を発表していた。 音声認識を搭載したスマートフィーチャーフォンで、わずか20ドルで販売されている。Jioフォーンと同じのシナリオをアフリカで行うという目論見のようで、同機種はカメルーン、コートジボワール、マリなどに投入される。

主要な通信事業者とのコラボレーションに基づき、Sanzaを含むKaiOS搭載機器はアフリカの22カ国で販売されているという。

軽量のアプリと徹底的な「ローカライズ」

インドの電子商取引業者の”軽量アプリ”の記念碑は2015年に登場した「フリップカートライト」である。フリップカートライトは同国最初のProgressive Web Apps(PWA)であり、  同国最速でもあるとフリップカートは主張している。

フリップカートは当時「アプリのみ」戦略を採用し、携帯サイトを一時的に閉鎖した。 Flipkart ユーザーの63%が2Gネットワーク経由でサイトにアクセスしており、当時のアプローチでは、モバイルアプリと同じくらい高速で魅力的なユーザーエクスペリエンスを、モバイルウェブで提供することがますます困難になっていることに気付いたからだったという。フリップカートが「PWA」を採用したことで、モバイルウェブの体験は劇的に向上し、滞在時間が3倍となったとGoogle Developersのブログは説明している。

PWAはGoogleやウェブ標準化団体が提唱する様々な仕様を織り込んだウェブアプリケーションで、速く、最低限のローディングに済ませるために、クライアント側にデータをキャッシュしておくなどの特性がある。通常のモバイルウェブアプリとは異なり、オフラインでも動作するのが大きく、さらに最小限のデータをフェッチする仕組みの確立で、利用データ量を最小化している。GoogleはPWAをインドのような新興国を想定して提唱しているようだ。

これに対し、マーケットリーダーのアマゾンは昨年、機能が少なく、メモリ使用量が少ない、モバイルアプリの簡易版であるMicronを発売した。Economic Timesによると、アマゾンインディアの注文の65%以上と新規顧客の獲得の大部分は「現在はティア2以下の地域から行われているという。たった2メガバイトのアプリはこのような地域をめぐる競争を勝ち抜くために投下されている。彼らは新しい顧客になる中小都市に住む人々を想定してプラットフォームのヒンディー語版も立ち上げてもいる。

アプリ全体でみたとき軽量版はすでに浸透している戦略である。Google Go, Gmail Go, Files Go, YouTube Go, Google Maps Go Google Assistant Go, Facebook Lite, Instagram Lite, Messenger Lite, Twitter Lite, Uber Lite, TikTok Lite, Tinder Lite, Spotify Lite等がインド市場に投入されているのだ。

デジタルウォレット

インドの電子商取引の重要な鍵となるのがデジタルウォレットである。東南アジアの電子商取引でも同様のことを指摘したが、デジタルウォレットの利用により、ユーザーにとって電子商取引はきわめてシームレスな体験になるのだ。

インドの電子商取引は「Cash-on-Delivery」で市場開拓した経緯がある。ただスケーラビリティにかける決済手段であることは間違いがない。インドではUnbanked(銀行へのアクセスがない人)が多数派であり、その人達にも電子商取引が少しずつ到達していこうというフェイズのいま、彼らに銀行口座の設置、クレジットカードの登録というプロセスを求めるよりは、中華型のデジタルウォレットを普及させるほうが好ましい。

最近のKPMGの[調査](https://home.kpmg/in/en/home/insights/2018/05/e-commerce-retail-logistics.html)によると、インドのインターネットユーザーの75%以上が、銀行によって宣伝されているWebサイトやアプリケーションよりもモバイルウォレットを好むことことが明らかとなった。

インドのデジタルウォレットのキープレイヤーはアリババとその金融子会社Ant Financialが大株主を務めるPaytmである。PaytmはAnt Financialから技術供与を受け、最大のデジタルウォレット企業へと急速に事業拡大し、その企業価値は180億ドルに到達している。マーケットプレイスモデルの「Paytm Mall」で電子商取引市場の開拓を目論んでいる。他方、電子商取引側の最大プレイヤーはアマゾンでアマゾンペイを展開している。フリップカート、スナップディールのほか様々なプレイヤーがデジタルウォレットに参入しており、システム間の相互運用性が非常に気になる展開である。(これは来週扱うことにしよう)

物流

小売型の電子商取引はインドの物流部門に多大な投資と価値をもたらしてきており、物流分野の重要なセグメントとして浮上している。この分野の成長は新しいサービス要件の出現をもたらし、新しい種類のロジスティクス事業者が生まれた。また、いくつかの電子小売企業は、物流を顧客エクスペリエンスを推進するための鍵として認識し物流に投資している。

KPMGの電子商取引物流に関する[報告書](https://home.kpmg/in/en/home/insights/2018/05/e-commerce-retail-logistics.html)によると、電子商取引の小売物流セクターにおいて、自社物流部門による配送が49%、電子商取引にカスタマイズされたサービスを提供する物流業者が28%、通常の外部物流業者が23%に達している。自前と”専門”の外部業者で全体の8割程度を占めていることがわかる。

インドの電子証取引市場はフルフィルメントセンター(物流拠点)を要する小売型がメインストリームである。ここで一度、電子商取引のモデルを整理しよう。

在庫モデル。在庫は電子小売業者の社内購入部門によって購入され、それらによって配送センターに保管される。このモデルは、オンライン小売業者が在庫管理から注文管理、履行までのすべてのプロセスを管理および可視化できるため、顧客の品質管理とサービスレベルが向上する。これは、高い間接費とかなりの在庫リスクを伴う、資本集約的なモデルですが、それでも信頼とサービスを生み出すのに役立つ。だが、スケーラビリティがないので業者には余り採用されていない。
マーケットプレイスモデル。在庫は基本的には電子小売業者によって保存されない。梱包と品質のチェックは売り手によって行われ、その後アイテムは電子小売業者の倉庫に送られるか、または売り手の倉庫から顧客に直接出荷される。品質、ご配送、高い返品率等の種々の問題が顕在化して以降、このモデルは市場シェアを失っている。
電子小売業者によるフルフィルメント(梱包)モデル。メーカー等の在庫を顧客が購入しそれが電子小売業者の配送センターに保管される。電子小売が品質チェック、包装、ラベル付けをし、品質と配送を保証する。 製品の品質と信頼性が向上するため、このモデルが最も普及しているようだ。

アマゾンとフリップカートは電子小売業者によるフルフィルメント(梱包)モデルを採用し、物流網を広げている。

それから電子商取引の物流陸運が大半を占めている。それはインドの地理条件とコストを反映してのものだ。これが陸運に焦点を絞った複数の新しいプレーヤーが登場を促した。電子小売が運営する物流会社は自社のサービスを、自社の事業と関係ないB2Bセグメントに拡大し、従来の物流会社と直接競合している。大規模な電子小売業者は巨額の直接投資をするか、地元のプレイヤーと提携している。

今後の課題は中小規模の都市をカバーできる物流網である。前述したように、電子小売業者は今後の電子商取引市場の需要拡大の中心がティア2〜3の都市からのものになろうとしていることに対応しないといけない。また、彼らは今後の需要増が見込まれる高付加価値商品の配送のために空輸から陸運への接続のを行わないといけないだろう。

中国ECの「芸術」を再現する

インドで物流網が整備されるようになったのはいくつかの要因があったと考えられる。物流インフラが貧弱だったし、電子商取引にカスタマイズされたサービスを提供できる外部物流業者が十分ではなかったこともあるだろうし、品質、誤配送、高い返品率の課題もあっただろう。

そしてこれらは中国で起きたシナリオで解決できるものである。中国でも電子商取引の普及初期には貧弱なインフラと物流業者の低品質なサービスに苦しんでいた。京東集団が自前の物流を整備して成功し、それを阿里巴巴が追走した。

阿里巴巴が所有する物流業者Cainiaoは、11月11日の「独身の日」の配送注文で最初の1億件の宅配を2.6日で終えたと発表している。これらは需要予測、デジタル決済、倉庫内業務の自動化、配送経路の最適化、スマートロッカーのような再配達防止策などを組み合わせた「芸術」で実現されている。これらの中国の実践力は北米を引き離しているとみていい。

これらはインドでも再現性があるとアマゾンやフリップカートらは考えていたかもしれない。インドは中国と同様、巨大な経済ブロックがひとつの陸地にまとまっていおり、既存事業者が高い堀を築いていなかったからだ。

結論

今後の中小都市への市場拡大にともない、物流網の整備、デジタルウォレットとの接続、軽量アプリのマーケティング、情報のヒンドゥー語化と地方言語化、サプライチェーンの一層のデジタル化などの課題が持ち上がっている。この市場はゆうに150億ドル以上を飲み込んでいるが、お金はもっともっとかかるだろう。

アマゾンとウォルマートはより大量の先行投資を強いられるだろう。その分、得られる果実は大きいだろうが。

Photo by Saksham Gangwar on Unsplash

参考文献

BCG, Google, Nielsen,  "Digital Consumer Spending in India: A $100B Opportunity"

Arpan Sheth, and Joydeep Bhattacharya(2018),"Unlocking the Digital Opportunity in India", Bain&Company, Google, Omidayar Network,

The Economist "Growth at Indian internet consumer firms has stalled"

Richard L. Brandt "One Click: Jeff Bezos and the Rise of Amazon.com"

Yang Wang(2019 ) "The Birth of the Smart Feature Phone Revolution"

KPMG(2018) ”E-commerce retail logistics in India - Driving the change”